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エピローグ

 今回のストーリーはこれで終わりにします。途中、ピーコーがどう思われているかを考え直したため、かなり苦労しました。何かと考えさせられたストーリーになりました。

「ピーコーのくせに、本当に勝てるものなんですね」


「そうじゃな。それにちゃんと秘技で決めるあたり、小憎らしい演出をするの」


 時間がなかったため、直前まで会場の準備にかかっていたブルドマンと翁は、選手入場口から立ったまま試合を見ていた。


 最後の場面、足に『双爆輪唱』を使っていた天見はフリューゲルとネイロに避けられた後、リングにその足から着地した。その瞬間魔法が発動し、とんでもない勢いでほとんど同じ軌道で戻った。そして、フリューゲルの背中にぶつかり『双爆輪唱』を推進力に使って押した。一定の速度でやってくるタイミングをファイナが正確にはかり、カウントダウンで天見に教えて秘技を使った。


「『双爆輪唱』にあんな使い方があったとは驚きですね。フリューゲルも予想外だったでしょう。前は、手や足が届く範囲の相手にしか使えない、当たれば勝ちの魔法でしたが、随分と幅広くなりましたね」


「威力重視で一歩間違えればパートナーを葬り去るような自爆魔法じゃったな。ファイナに『連理の枝』の才覚が無いと思ったのはあの時じゃよ。自分一人が強くなった所で『連理の枝』は強くならない。独りよがりな魔法じゃ。その上、ついてこれない周りが悪い? あれ聞いた瞬間、「あ、終わった」と思ったものじゃが……奇特な人間がおるものじゃ」


 リングの上では勝利者インタビューで天見とファイナが観客からブーイングを受けている。天見が不適当な発言をしたのだろう。


「グリューテイル家の長女の『連理の枝』にピーコーなんてとんだ悪評ですよ」


「そうじゃな。間違いなく話題騒然じゃな」


「まったく、カンフル剤にしても強力過ぎます。ですが、『連理の枝』全体が悪く思われることはないでしょう。悪いのは全てピーコーです」


「ぶっちゃけるの」


「当然です。箱入り娘のように大切に大切に育ててきた姫が、よりにもよってピーコーにかっさらわれたのですよ」


 箱入り娘? スペリオルですら飛び出していったファイナを閉じ込めておける箱なんぞ、星クラスじゃろ。と思う翁だった。


「我ら『連理の枝』は一致団結して姫をピーコーの魔の手から救い出さなくてはいけません。彼は『連理の枝』の敵です。我らは断固として彼らの『連理の枝』を認めません。彼を倒し、姫を救うことは我ら『連理の枝』の使命です」


 拳を握っていたブルドマンは、言い終わってパッとその手から力を抜く。


「というのが表向きでしょうかね。彼らにはレベルに合わせた『連理の枝』を、イベントごとに刺客として送り込みましょう」


「それは面白そうじゃの」


「はい。やはり勝負ごとというのは、明確な敵がいなくては面白味に欠けます。しかもそれが正義対悪の構図ならば、なおさら面白い」


「『連理の枝』のファン、反ピーコー感情を持つ者、話題を聞いてやってくる者、企画が面白そうとやってくる者。上手くプロモーションすれば『連理の枝』全体が活気づくの。そして、最後は最悪対最善の姉妹対決かの」


「そこまで生き残れればの話になりますがね」


 翁は若干肩の荷が下りた、気楽な笑みをみせる。


「どうやってなるべく角を立てず本家の『連理の枝』を決めようか悩んでおったが、随分と分かりやすくなったの」


「まあ、何か面倒臭いことになったら全部ピーコーに押し付けましょう。なんとかするでしょう」


 事後処理のため、翁とブルドマンは会場と反対の方へ歩いていく。


「そうじゃ。お主の所に遊びに来た者は招待せんかったのか?」


「ちょっと事情がありまして招待席には呼びませんでした。一般席のチケットは渡したので会場にはいると思いますよ。スペリオルを随分と楽しまれたようで、貿易に関してよい返事をもらえました」


「それはよかったの」



 控室で目を覚ましたフリューゲルは、目の前にネイロだけでなくファイナもいたことに驚いた。名前を呼んで起き上がると、背中と胸の痛みに呻いた。


 ネイロが支えながら、


「ど、どうしてここに……」


「言っておくことがあると思ってな」


 無表情ながら真っ直ぐとした視線がフリューゲルに向けられ、彼は居心地が悪そうに身じろぎしたが、怪我で動けない。


「フリューゲル。貴様とリラが私のパートナーに相応しくないと言ったのは、二人が私に対して不必要なほど気を回すからだ。おそらく二人は私を守り、ピンチにはかけつけるだろう。それではダメなのだ。本当にやられそうな時に庇うのは必要なことだ。大事なパートナーを失うわけにはいかないからな。だが、本人で何とか出来たり、耐えられたりする時まで守る必要はない」


 確かにフリューゲルは〈核魔獣〉戦の時、無事なファイナを心配して駆け寄っていた。


「なぜなら『連理の枝』の強みは相手を挟むことで発揮する。片方の姿が見えないだけで相手は警戒する。それは逆に、二人が一緒にいれば相手は心置きなく攻められるということだ。だから、半端な思いやりで守られては勝てない……水鏡と一緒にいて、『連理の枝』には突き放すことも必要なのだと気づいた」


「……ファイナは彼を信頼しているんだね」


 シンライ。と聞いて、ファイナは怪訝な顔をしたが、否定はしなかった。


「あの……グリューテイル様?」


 呼ばれてファイナはハッと無表情に切り替えた。


「と、とにかく、まあ……何というか、あれだ。私のことをグリューテイルの長女だと接してくる者に、私の『連理の枝』は務まらない」


 例外的にテオキルだけは敬意ではなく敵意を向けていたから、可能性があった。


 過去にグリューテイルをアピールポイントとして天見にパートナーになれと言ったファイナとは思えない発言だが、あれから色々あったということだ。


 ファイナが伝え終わって立とうとしたが、フリューゲルが呼び止めた。


「彼が著作権フリーの魔法を変わった使い方している時に思ったんだけど、もしかして『双爆輪唱』の使用方法が増えたのって」


「全て水鏡の考えだ」


 フリューゲルとネイロが驚く中、ファイナは部屋を出て行った。


「…………ピーコーなんかと組んでも強くなれないと思っていたんだけど……参ったな」


 フリューゲルは苦笑して、前髪をかき上げるように上げてクシャッと握る。『双爆輪唱』のバリエーションが増えたのは調査書から知っていたが、それは大体著作者のファイナが思いついたのだと当然のように思っていた。パートナーがピーコーで頼りないから、自分が強くなるしかないと研鑽した結果なのだと。


 しかし、違った。バリエーションを増やしたのはピーコーの方だった。さらに、知らない使い方によってやられた。日々、強くなっている。


 そっと、ネイロの手がフリューゲルの手にそえられる。


「フリューゲルさんの優しさも強さの一つです。試合中、武器を手放してまで私を助けてくれて嬉しかったです」


 おそらく、ファイナならそれを「甘い。余計なこと」と言うのだろう。


「…………ファイナの『連理の枝』になれなかったからというわけじゃないんだけど、これからもよろしくしてくれるかい?」


「……はい」



 光の曜日。


 昨日大きな試合を終えたばかりだというのに、天見達は海に来ていた。


「疲れてるんだけど」


「だって、私今日が最終日なんですよ~。思いっきり遊ばないと損じゃないですか~!」


 パラソルの下で膝を抱えている天見は、元気一杯の燕を眩しそうに見上げている。


 せっかくのスペリオルなんだから海を満喫したいという燕の提案で、今日は一日海三昧らしい。そのため、昼食は砂浜でバーベキューとなった。


「あ、あの、天見さん。お肉食べますか?」


 と、お肉をお皿に乗せて差し出したのは白いワンピースタイプの水着のセリアだ。


「うん、ありがと――」


 受け取ろうとして、上体を屈めたセリアの胸元が目の前に来たので、


「野菜も取らないとな」


 天見は自然を装って立ち上がって皿を受け取り、鉄板の方へ向かう。


「スケベ」


 肩に座るベリメスに耳元で言われ、天見は無言で睨み返した。視線の高さが大体同じなので、もろバレだ。


 鉄板の方へ行くと、屋敷のコックさんがわざわざ来て料理してくれている。


 肉一つとっても美味しいのは、スペリオル産の塩が味を引き立てているからだろう。高級なバーベキューをここぞとばかりに食べまくっているのは、


「なんね、この美味さ。天見はこのレベルの食事を常日頃から食えているのね」


「あなたも私にこれぐらいのものを食べさせるぐらいの甲斐性見せないさいよ」


「は? 食わせてやってるだけ感謝してほしいね」


「お二人とも、そんなお肉ばかり食べないでお野菜も食べませんと」


 崑崙とモドリスとミヤだ。三人とも料理がいい感じに焼けるそばから食べている。崑崙の妹の姿を取っている、紺色の水着姿のミヤだってそんなことを言いつつ、自分の肉を取り皿にキープしている。


 三人が作り出すトライアングルの結界的なものを突破するのは、とてもではないが無理だと天見は思った。


 天見の肩にいるベリメスは居た堪れないのか、見なかったことにして海の方へ飛んでいった。しかし、この三人のテリトリーからセリアはどうやって肉を入手したのだろう? 謎だ。


「食後にスイカもあるのに大丈夫なのでしょうか?」


 天見の隣で塩焼きそばを食べるシャロンがそんなことを言う。意外な強者がここにもいる。


「砂浜とスイカときたらスイカ割りだよね。俺ってスイカ割りしたことないんだよな」


「スイカ割りですか~? 何です、それ?」


「え、知らない? 目隠ししてスイカを割るゲーム」


「心眼の練習ですか~?」


「違うわ」


 ツッコミつつ、燕だったらやれてしまえそうだと思ってしまった。


「遠慮せず食べてくれ。この前の礼も兼ねているのだから」


 もてなす側のファイナはみんなにコップを手渡していく。中身は冷たいジュースだ。


「……水鏡、あまり食べていないな」


「またよそってきましょうか?」


「それぐらい自分で出来るだろう。な、水鏡」


 ファイナとセリアを目の前にして、天見は前方から熱風の圧を感じる。


「いや、疲れているせいかあんまりお腹が減っていないから、ゆっくり食べようかな」


 そばにいた燕とシャロンは逃げたなと分かったが、バカバカしいのでコメントはしなかった。


 昼食はそんな調子で賑わって、食後休憩をノンビリしつつスイカ割りをして、今はみんな海で遊んでいる。


 風と水の魔法が使えるセリアと燕がいると遊びの幅が広がるのか、波を作ったり、水面を滑るように進んだりしている。シャロンやミヤに好評で四人仲良く遊んでいる。


 まあ、そんなものに巻き込まれたら体力が削られまくる崑崙は砂浜で城を作り、体力が尽きた天見はパラソルの下で寝ていた。


「もうちょっとアクティブに出来ないの? せっかく晴天の海だっていうのに陰気くさい」


 などと崑崙に言っていたモドリスだが、砂の城が出来上がるにつれ、驚きと感心の視線でそれを見るようになった。スコップ一つでやたらに精緻な作りを再現する器用さをみせる。


「うわ~、すごいですね~崑崙さん」


 海から上がってきた燕が、崑崙のそばに膝を抱えてしゃがんで見物している。


「ほんの暇つぶしね。埋めるだけじゃ芸がないと思ってね」


「何をしているんだ」


 三人が見上げると、パラソルの外にファイナが立っていた。


「何って、天見が寝るから砂をかけてほしい言うから、砂をかけてやっただけね」


「圧死しているように見えるのだが」


 城の土台となっているのは、寝ている天見だった。寝ているのか砂の城の重さで気絶しているのかは不明。


 人柱の上に立つ城は、強めの海風どころではビクともしない。


「ちょっと借りたいのだが」


 と、ファイナが砂山から頭だけ出ている天見を指さす。その申し出に燕が「え~」と声を上げる。


「せっかくここまで立派なものが出来たのに~」


「どうせ崩れるものだろう。借りていくぞ」


 遠慮なく砂の中に手を突っ込み、天見の腕を掴むと引きずり出した。彼がいた所がポッカリと空いた次には、砂の城が崩れた。


 燕だけでなくモドリスまで「あ~あ」と言ったが、製作者の崑崙はあっさりとスコップを放って、ただの砂山になったものに突き刺した。


「さてと、それじゃ」


 今度は自分が寝ようかと思ったが、


「崑崙さんも一緒に遊びましょう。次はボール遊びをしますよ~」


 燕に強引に引っ張られていく。経験上これに逆らえないと分かっている崑崙は、数分後自分はおそらく海上に漂っているだろうと予想した。



 ファイナに引っ張られている内に目が覚めた天見は、自分の足で歩くようになった。そのままパーカーを着ているファイナの背をついていく。寝ていた所を引っ張って来たからか、珍しくベリメスがついておらず二人きりだ。


 みんなから見られない場所まで歩いて、ファイナは止まる。


「翁から言われた。私達は非公認の『連理の枝』らしい」


「そりゃ学園の卒業試験をクリアしてないんだし、まだ正式な『連理の枝』じゃないだろ」


「そういうのではない。私と水鏡が『連理の枝』を目指すのも本家は認めないという意向だ。本家は私達を粛清するために動き、もし私達が『連理の枝』として負けたら強制的に解消させられる」


「つまり、負けるまでは黙認するってことか。猛反対されていた時を考えると、随分な温情措置だな」


「そうだな」


 振り返ったファイナは満足そうに笑っていた。嬉しそうな彼女を見て、天見も一仕事終えたように大きく深呼吸する。


「しかし、自分で仕掛けておいてよく上手くいったと思うよ。やっぱりアレか? ファイナに誰かと戦う約束があるから、それを大々的なイベントにしようと思って乗ってくれたのかな?」


 意外な言葉にファイナは驚いた。


「どうして知っている? あ、翁が言ったのか?」


「いや、誰からも聞いてないよ。ただ、何か期限付きの約束があるのは分かったから、ファイナの立場や性質を考えるとそういう血の気の多そうな約束をするかな~って。そこに照準を合わせられるような提案をすれば、向こうも考えるぐらいするだろうと思った」


「……そうか。そこまで察しているなら話そう。実は私には双子の妹がいて――、なに耳を塞いでいる?」


 両手で耳を塞いでいる天見はファイナに背中まで向けていた。聞いても返事がないことから、完璧に音を遮断している。彼の前に回り込むと、天見は耳から手を放した。


「予想以上に厄介なんだよ! なに双子の妹って、双子の妹ってなに!? いたの、そんなの!? 今まで話題にすら上がってないって、ちょっと姉として薄情じゃね!? というか、絶対に面倒だ! 関わり合いたくない! ひゃくぱー、どっちが本家の『連理の枝』になるかとかって話だろ! 負けた方は会社を手伝えとかじゃね!?」


「どうして分かる?」


「テンプレなんだよ! むしろ様式美だわ!」


 一気に脱力した天見は、まあ乗りかかった船だと半ば諦め、


「で、その妹は今どうしているんだ? 家にいないのは夏休みにどっか旅行にでも行っているのか?」


「いや、妹は世界で戦っている両親について、色々と『連理の枝』の手ほどきを受けている。すでに『連理の枝』もいるらしい」


 天見は思わず項垂れた。めちゃめちゃ妹期待されてんじゃん!


 顔を上げた天見はファイナの肩に手をおいて、朗らかな笑みを見せる。


「うん。じゃ、カンバロウ」


「…………ちょっと待て、水鏡。今、何か呑み込んだだろ。吐け」


「ははははは、イヤイヤただ納得しただけだよ。みんな最終的には俺達が負けると思っているから、ちょっとぐらい好きにさせてやろうと思ったんだなって。う~ん、なるほどね~、企画としては面白いわ」


「言っておくが、私は妹に負けるつもりはサラサラないからな」


 天見は色々と腑に落ちた。出会った当初、やたらにファイナは余裕がなかった。ピリピリとして焦って、妥協をせず最高の相手を見つけようとしていた。それは、双子の妹に負けたくなかったからだ。おそらく、彼女自身妹が期待されていることは分かっている。それでも、負けたくないのだ。


「これから私達には『連理の枝』が刺客として送られてくるだろう。覚悟しておけ」


「容赦ないな~。でも、向こうから魔法が来てくれるんなら俺は言うことないけど」


 ファイナは天見の図太い神経に呆れる。こういう男なのだ。刺客を放たれようが、命を狙われようが、新たな魔法が見られるなら構わない。むしろ歓迎する。


「それに、もし全部乗り切ってレベルアップできれば、妹に追いつけるかもな」


「水鏡」


 感じ入ったファイナは、ガシッと天見の両肩に手を置いて力を込める。


「なぜ現段階で妹が先を行っている設定なのだ」


「悪かった悪かった悪かった悪かったあぁ~!」


 パッと手を放して、ファイナは話は終わりだとみんながいる方へ歩いていく。天見もその後を追う。


「ところでファイナ。肌でも弱いのか? 何で海でパーカー着てるんだ?」


「え」


 まさか今話題にされるとは思っておらず、ファイナはあからさまに返答に困って固まった。


「いや、それは、ほら、えっと~」


 虚をつかれて動揺したせいか、最も簡単な答え。「肌が弱い」に同意することができなかった。


「い、いや、泳ぐ時は脱ぐぞ」


 という返しに、天見は口元に手を当てて記憶を探る。


「……そういえば、前回も泳いでないよな。波打ち際でチャプチャプしてただけで…………あ~」


 ファイナのアンテナが敏感に天見の考えをキャッチした。


「泳げるからな」


「はいはい」


 軽い返事にもう一度。


「泳げるからな」


「分かったって」


 みんなの所に戻ると、ベリメスが天見の肩に戻ってきた。


「大変? 天見」


「まあね。でもまあ、魔法世界に来て平穏っていうのもつまらないし、イベントに事欠かなくなったのはいいかな」


 楽しそうな天見を見ると、ベリメスも楽しくなる。退屈になりそうにないからだ。


 その表情を見たモドリスは億劫そうなため息をついた。何がそんなに楽しいんだか。


 休憩中なのか、みんなパラソルの下で水分補給している。そのみんなに向かってファイナが、


「遠泳勝負をするぞ、みんな」


 今まさに休んでいる所で反応は芳しくなかったが、


「勝った者は夕食に希望する料理をふるまおう」


 その提案で燕と崑崙とミヤがすごい乗り気になった。


 全員で遠泳勝負をやることになり、両手両足の重りを解かれた天見は筋肉の筋を伸ばして準備運動する。その彼の前で、ファイナはパーカーを脱いだ。


 もったいつけた割には黒のビキニと普通なものだった。天見がそれについてコメントすることもなく勝負は始まり、勝ったのは若干の本気を出したミヤだった。

 最初からピーコーの天見が正義側になれるとは思っていなかったので、世間的に悪役にするしかファイナと組むことはできないと思っていました。

 フリューゲルの組と戦わせたのも、『連理の枝』と敵対させることで『連理の枝』全体が悪く言われることを出来るだけ防ぐためです。その代わり、ファイナと天見の組は最悪になってしまいますけど。

 本家の評判が落ち、会社に影響が出そうですけど、片割れは本道を歩いているのでそっちが引き立つのに役立つとか、話題が盛り上がる方を取ったわけです。

 そんなこんなで、認められないけど天見とファイナの『連理の枝』は継続することになりました。

 いや~、苦労しました。考えれば考えるほど、ピーコーの立場が低い低い。でも、そういうことに気づけただけよかったと思います。

 次回のストーリーは久しぶりに神の依頼の話にしたいですね~。でも、7,8月は色んな大賞の締め切りが多いから取りかかるのが遅れそうです。申し訳ない。


 それでは、今回もお付き合いいただきありがとうございました。今回の話は多くの感想をいただき、それに助けられました。楽しんでいただけていたら嬉しいです。

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