1話 ー新居、ぶっ壊される。ー
サッ、サッ、サッ…
箒の音が聞こえる。はぁ…癒されるなぁ、この音…♪
俺は掃除が大好きな20歳。20歳になった記念に家をもらった。…まぁ所謂金持ちのボンボンってこった。
なんて"こった"!
………悪い癖が出た。まぁそれは置いておくとして。
先程掃除が大好きと言ったけど、俺は少し違っているのだと思う。
そう、俺は "潔癖症" なのだ。だから普通の掃除好きではない…と思う(偏見に当たるのかは知らないが)。
そして、潔癖症の俺がずっと悩んでいた事がある。それは、親が忙しすぎて全く掃除をしない、片付けをしなかった、ということ。
一応お手伝いさんは居たのだが、サボる。とにかくサボるのだ。あいつは許さない。
あそこは無駄に広かったからな。掃除好きではあるが…ほぼ1人ですべての部屋を管理するのは結構やばかった。…体力が。
多分だが、体力が追いついていたらあそこを掃除するのが楽しかったと思う。
勿論体力作りはやってきたつもりだ。それでも体力が追いつかなかった。
…まぁ、あそこの庭も(勝手に)管理してたからな、それはそうか。
何にしろ!!!あの悪夢からは解放されたんだ!!!
自分で空間を好きなだけ掃除できる………っ
「新居最高ーーーー!!!!!」
☆バリーーーーン☆
「は?」
「おぉ、失礼。私は――」
………??????
「いや、は?」
え、血まみれなんですけど。
「血…」
「あぁ、この程度なら大丈夫だ。心配しなくとも――」
いや、そうじゃない。
「…………けど。」
「ん?」
「掃除したてなんですけど!!!!!!!」
「?そうだったのか、すまん。」
なんだこの言い草。
「すまんじゃねぇぇぇよこの野郎!!!!俺の完璧までに磨き上げた俺の!!床をぉ????おめぇのきったねぇ血で汚しやがってよぉ!!!!タダで済むと思うなよこの世間知らずのクソチンパンジーが!!!」
なんか俺が話してる途中にあ、とかいや…とか聞こえた気がしなくもなかったが、まぁ無視していいだろ。
「…すまん」
「取り乱したな、こっち来い。抱っこさせろクソチンパンジー。」
「…?あ、あぁ…」
「返事は"はい"だ、クソパン。」
「あ、はい」
そうして俺はちゃっかり名前を略してクソパンをお姫様抱っこしながら(1番血が垂れない格好なのでそうした)風呂場に直行した。ガラスは回収するのに中々の時間がかかる。そしてなにより直すのに費用がかかる。
掃除はいいが直す費用が問題だ。…まだ働き口を見つけていない。
親に泣きつくのは出来るは出来るのだが、やりたくない。折角の独り立ちのチャンスはきちんと取っていきたいからな。(なお、家賃はガッツリ親任せ)
風呂場に着くと同時に俺はあのクソパンにシャワーをぶん殴りそうな勢いで渡した。
「流せ」
「…はい」
クソパンは服を着たままシャワーを浴びようとしていたので俺は脱げと言った。あいつは別に気に留めない様子で返事をして脱ぎ始めた。
ちなみに俺はそこに居た。ガッツリ裸を見た。
ものすんごい…ガリガリだった。
それを見て俺は思わず後で飯食わそうと思ったのだった。
???
「いやぁ容赦なかったなぁ」
ーーー次回登場ーーー☆




