表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

115/130

14 お詫びでトントン


「「??」」


いや、分からん。

とてもとても真剣に思い出しているんだけど……?


「――あ、思い出した。……あれかな、第二王子に会わせてってやつ」

「それだよ。もしかして、本当に忘れていたのかな?」


ちょっぴり恨めしそうに睨まれた。


これには流石の私でも罪悪感が湧く。

……うん、流石に私でも罪悪感くらいは湧くんだよ。


「……うーん、あの、もう会っちゃったんだよね」

「…………ん?」


うわ、聞き返されたし。

言い直すの気まずいって、もう。


「いやね、王子の方が押しかけて来て……で、もうお話もしちゃったんだよ」

「……つまり、私のここまでの労力は無駄だったと?」

「え、いやそういう訳じゃ……」


その時、パチッと目が合った。


何か、別に無駄にはなってないとか、押しかけて来たのはあっちだとか、そんな言い訳を述べようとしたのだけれど――。


「……ごめんなさい」


なんか、伯爵ってこう、謝らないとって思わせるような、一種のカリスマを持っている気がする。


王妃様やルークは、他でもない私が甘いっていうので理由が付くのだけど、うーん……?

……まあでもそもそも、自分が悪いと思ったら誤れる系の9歳児だからね、私は。


「まあいい。こちらでその時間は有効活用させてもらうとしよう」

「うん、ごめんね……」

「……さあさあ、帰りたまえヴィー!」


少しの沈黙の後、何を思ったのか伯爵は唐突にそう言った。


「……え、私まだ用あるから、無理」

「?何の用だい?」

「……んーと、これ」


“クローゼット”から数枚の紙を取り出し、机に置く。

伯爵はそれを手に取って、納得した様子を見せた。


「なるほど、営業許可証か。そういえば確かに、まだだったね」

「うん。というか、これのために来たんだよね、私」

「……ふむ……」


……時間かかりそうだな?


「じゃあ、私帰るね。それは信頼できる人に預けて送り返してくれれば良いから」

「了解した」

「……」


コトン、と机に物が置かれる音がして、伯爵は書類から顔を上げた。


「……それは何だい?」

「うーん、お詫びかなあ……?」


置いたのは私で、置かれたのは一つの瓶である。


「養子君にでもあげて。これでトントンだとは思わないけど……」

「仮にそう思っていたなら私は君の正気を疑っていただろうね」


間髪入れずにそう返されて、いや私が悪かったんだけど、それはそうなんだけど、少しぴきっときてしまった。


「そういうとこだよ本当!!」


何なんだあいつとか思いながら逆ギレして、私は転移した。




読んでくれてありがとう!

いいね、ブックマーク、コメントなど、このお話を少しでも面白いと思ってもらえたら(主に作者のやる気アップに繋がるので)、評価の方よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ