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84話

「もし言わなかったら?」

「…ん?」

「言わなかったらどうする?」



しばらく黙る蓮。



「話すまでずっとこのまま」

「…じゃあ言わない」

「あのなぁ…このままでも平気だからってっ」

「平気じゃないから」

「……えっ?」

「押し倒されてかっこいい顔が目の前にあって見つめられて全然平気じゃないから」



ビックリした表情の蓮。



「ドキドキしっぱなしで俺死にそうなんだけど」



本当の事だ。



「……それはずるいっ」

「本当の事だから」



蓮が真剣な顔で俺を見つめるから俺は蓮の唇に視線を移動させた。



「尚」

「もっと呼んで欲しいけど今は違うのが欲しい」

「あんまり煽んないで」



蓮の目に視線を戻すと俺は気持ちが抑えられなくなって自分から蓮の唇に自分の唇を重ねた。


少し離れて蓮と再び目が合う。



「どうしよう」



思わず出た言葉。



「どうした?」



蓮が不思議そうな顔で俺を見る。



「もう無理」

「………なにが」



不安そうな顔に変わる蓮。



「本当は一生言うつもりなかったしこのままでいいって思ってたし俺自身耐えれると思ってたし迷惑かけたくなかったし蓮の事応援しようと思った事もあったし自分から離れようって思った事もあったけど通りすがりの女が蓮の事見ただけでイラっとするし蓮見てかっこいいとか言ってる奴いたら殺したくなるし蓮が他の奴と話してるだけで嫌だし蓮見たらキスしたくなるし体触りたくなるし襲いたくなるし我慢できないし24時間蓮の事で頭いっぱいだし好きすぎて死んだほうが楽だけど蓮と離れられないから俺が死ぬなら蓮も一緒に連れて行く」

「わかった、わかったからちょっと落ち着こう」

「好きすぎて言い出したら止まんない」

「よしよしよし」



ギュッ……


蓮に抱きしめられて頭を撫でられる。



「気持ち聞かせてくれてありがとう」

「…うん」

「でも早いし一気に言われたから俺もちょっと頭の中混乱しててなんて言ったらいいかわかっ」

「蓮が好き」



抱きしめられていた体が少し離れた。


一気に不安になった俺。



「やだ」



強く抱きしめる俺。



「俺の気持ち聞かなくていいの?」

「…怖い」

「なんで?」

「拒否られるくらいならこのままでいい」

「このままでいいの?友達で?」

「いい」



蓮は何も言わない。



「今までみたいに友達でもキスとかしてくれる?」

「それってセックスフレンドって事?」

「そんな言い方嫌だ」

「でもそうゆう事でしょ」



違う…けどそうゆう事になっちゃうのか……



「だったら俺は嫌」



泣きそう…断られた……泣きそう…

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