6話 蒸し料理 プディング 5
バタン。と扉が音を立てて閉まったようだ。
サーラは俯いた状態で歩き、やがてエントランスまで戻ってくると、飲食スペースのテーブルが目についた。
そこには、アニタがいた。四人掛けのテーブルに一人で座り、ただ黙って下を向て項垂れているようだ。
サーラは徐に、近づいていく。
するとアニタも気がつき、顔を上げると振り向いてきて、
「あぁ、サーラか。……」
と力なく呟いていた。顔色が青白く、今までで最も疲れきっており、どんよりとした雰囲気を纏っている。
「大丈夫?」とサーラは、恐る恐る聞いた。
「あぁ、」とアニタは返事するも、口を噤いで何も答えない。
二人の周囲には、陰鬱な空気が漂う。
ほぼ同時に赤ん坊も、ぐずりだした。
「はわぁ!…何?!…おしめ?…お腹すいたの?」
サーラは慌てた様子であやしだした。しかし普段の様に出来ず、泣き止ませられない。次第に焦りや戸惑いが表れていく。
すぐにアニタも席を立つも、思考が働かない。サーラの周りでウロウロしながら、手をこまねいている。
「狼狽えるではないわ!!」
「ほえ?!」
その時、村長の大きな声が聞こえてくる。
彼女達が振り向いた。
その視線の先では、ハンター達の人集りがある。
そこから村長が抜け出して姿を現した。
「…村長さん?」
「…サーラ、赤ん坊をこっちに。」
「え?」
「いいから。」
「は、はい。…」
「よっこいせっ。…」
と村長は近づいてきたらサーラに指示を出し、赤ん坊を自身に抱き寄せると、ーー




