00022HJHT「女体化女装・変装計画(二)」
「ちょっと待ってくれ。資料があるんだ」
俺はスクールバッグを持ち出すと、
中を漁ってエロ本を引っ張り出した。
床に並べ、その中から目当ての一冊を取り出す。
パラパラとめくって、
折り目のついたページを開いて見せた。
「これ、頼める?」
胸も大きいけど、
この子はスタイルも良くて形も良い。
バランスがちょうど良かった。
「準備が良いな」
と、ジョーカーは言う。
本当にな。俺もそう思うよ。
俺からエロ本を受け取って、ジョーカーはそれを眺める。
余計なことは一言も言わなかった。
「どう?」
と聞くと、
「できる。脱いで」
と言ってきた。
言われた通りに上着を脱ぎ去り、ジョーカーの前に立ってやる。
ジョーカーの片手にはエロ本だ。
エロ本を眺めながら俺の体に片手を添えている。
なかなか妙な感覚だった。
「慣れないうちはだいたいの形を先に作って、その後削るといい。
乳房も数をこなせば簡単に作れるようになるからな」
言いながら、
ジョーカーは俺の胸をペタペタと触ってくる。
触られるたびに、むくむくと、少しずつ胸が盛り上がってきていた。
ん? あれ、ってかジョーカー、もしかして
「数こなしてるの?」
「昔ちょっとな」
なんだ、ジョーカーもとんだ助平じゃないか。
真面目な風にしてるのに、
ちょっとおかしい。
もしかしたら、人間をイメージするのは得意なのかもしれないな。
顔作るのは上手かったし、
胸を作るのも、やけに手慣れてる感じがある。
そして、綺麗な乳房が出来上がってきた。
ジョーカーは親指と人差し指の指先で、つまむようにして乳首を足してくる。
テカりのついた薄いピンクの乳首だった。
乳輪もはっきりしていて、小麦肌には際立つ。
首を傾げたりしながら、違う角度から俺の胸を見てきた。
出来栄えを確認しているんだろう。
「できた?」
と聞くと、
「もう少し」
両方の胸の大きさを揃えているようだった。
両手を添えたり、
まるで職人のように、
指先でつつーっと調節したりして、
時々、それがこそばゆい。
「できたよ」
と言われて、
「おう」
と、俺も応じる。
完成した胸をまじまじと見てみて、
すげえな、って思った。
まるで本物だった。
いや本物を間近で見たことなんてないのだが、
ハリと光沢があって、なんだかエロい。
おかしな話だけど、
エロ本のより上手く出来てるような気がする。
「もっと大きな鏡で見てみるか?」
と、ジョーカーに言われ、俺はすぐに頷いた。
小屋の中に移動して、用意してもらった姿見鏡の前に立つ。
姿見鏡に写っているのは津秋。
上半身を津秋に変装した、俺だ。
部屋の明かりが落ち着いてるからはっきりしないけど、
本物に負けず劣らず、すごく可愛い。
自分の体を動かすと、鏡の中の津秋も動いて不思議な感じだ。
胸も、ボインとしてて、たまらない。
おずおずと触ってみると、
感触まで伝わってくるんだ。
触感どころか、感覚も再現されてる気がする。
まるで神経も通ってるみたいだ。
ジョーカーの視線を感じて、
何故だか俺は、乳首を指でさっと隠してしまった。
やだ……、そんな見ないでよ……、エッチ……。
「顔と胸だけでもだいたいは誤魔化せる。
ただ、男と女だと体の大きさが違うからな。
他も出来るだけ似せた方が良い」
「大きさ違うと問題なのか?」
「胸みたいに、付け足すのは簡単だ。
けど、元あるものは削らない」
と、ジョーカーは言って、俺の肩を握る。
「もちろん微調整はするが、
男を女に似せる場合、どうしても全体のサイズが大きくなってしまいがちになる。
試しに最後までしてみようか」
今でも問題ないと思うが……せっかくだ。
俺はジョーカーに「頼む」とお願いした。
ジョーカーは俺の体にペタペタと触ってくる。
皮膚を上に塗っているんだ。
やがて上半身も全面が日焼け色になる。
体も丸みを帯びていて、メスの形をしている。
筋張ったところはなく、乳首がツンと立っているだけ。
自分の体とはいえ、エロすぎだった。
まるでグラビアモデルみたいじゃないか。
感心して自分の体を見回していると、
ジョーカーは
「次は下だな。残りも全部脱ごうか」
と言ってくる。
……えっ、下もやるの……?
どんな風になるのかを想像して、
思わず胸がキュンとした。