03.足りないのは、簡単なオリジナリティ
私が執筆している『Magic & Cyberpunk -マジック&サイバーパンク- 』という作品が、応募したコンテストに落選していました。
小説家になろうのサイトでは、簡単にコンテストに応募できますから、落選したからといってもモチベーションには影響がありません。
し・か・し――!
自分の作品にちょっと自信があったから、1次審査も通過できないと「グワーッ!」ってなります。
遊びや趣味だとしても、それで競い合う場面があったのならば、負けるとやっぱり悔しい。
けれど、今回の落選も悪い事ばかりじゃありません。
むしろ、審査員の方に「落選」という事実を突きつけられたからこそ、その「原因」を考える機会を与えてもらいました。
なので、落選した原因を自分なりに考えます。
そして思い至る、「キャッチーなオリジナリティ」の重要性。
いまの世の中、エンタメや娯楽は溢れかえっていますからね。
そんな世の中で、「この作品じゃないとダメだ!」って、ユーザーの方に早く思ってもらわないといけない。
小説なら、1話の早い段階に、キャッチーなオリジナリティを登場させるべきだと考えました。
キャッチーなオリジナリティとは例えば、ジャンプ漫画の「斬魄刀」とか「念」みたいな設定。
これらは、名前こそ違えど、それぞれの実態は「魔法の剣」と「超能力」です。
けれど、「斬魄刀」とか「念」という名前になると――、カッコイイ!
「魔剣」とか「妖刀」よりも、「斬魄刀」の方が圧倒的にカッコイイ!
「超能力」とか「魔法」よりも、単に「念」と呼んだ方が圧倒的にカッコイイ!
つまりはそういうことです。
このカッコイイ「斬魄刀」や「念」が優れている点は、固有名詞に深みと広がりがあることです。
深みと広がりを感じられずにはいられません。
その能力は何ができて、何ができないのか?
何が特別とされ、何が特異とされているのか?
そのような、言葉の裏に広がる設定にワクワクさせられます。
「刀」や「超能力」という簡単で単純な記号で、深みと広がりを与える。
それは難しいことだけれど、たぶん、いまのエンタメ世界では、これができないと厳しいのでしょうね。
面白い作品を作る方程式はまだ確立されていないけれど、何が読者を惹きつけるのかということは、偉大な先人たちのおかげで分かってきていますからね。
私の作品の冒頭には、それが無かった。
たったひと言、自分の作品で「これ!」ってアピールできる部分が無かった。
物語の中盤で、「魔技体系」っていう独自の魔法体系が出てくるけど、そこじゃあ遅すぎる。
物語に魔技体系という概念が登場したときは、私もワクワクしました。
私の作品を読んでくれている方も、同じ気持ちだと嬉しいです。
だがしかし、それが1話に出せなかった。
‥‥でも、これは仕方ないんです。
それはもう深い事情と、のっぴきならない理由があったんです。
だって、この「魔技体系」って設定――、私が考えた設定じゃないんだもん!!
作品に登場するキャラが考えて、私に教えてくれました。
私の作品の7割は、作者の知らない要素でできています。
キャラが考えた展開の方が面白いんだから仕方がありません。
私の役目は、頭の中で見た映像を文章に変換すること。
エンタメが何たるかを、キャラに教えてもらって、勉強している真っ最中です。
面白いと思う部分は、全部キャラ由来のアイデアなのだから困ったものです。
だから、ひとつの作品を手掛ける作者として、頑張ってくれてるキャラにどこかで恩返しができるようになりたいですね。
その方法のひとつが、作品のキャラたちに、もっと広くて大きい舞台を用意すること。
多くの人の前で、エンタメを届けられること。
それが恩返しのひとつになると勝手に思っています。
――それでは今日はこのへんで!




