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1本の薔薇
卓上に置かれた小さな花瓶に生けてある1つの薔薇。僕はその花を見つめながらもういいないあの子を思い出す。
薔薇のように美しい佇まいと時折見せる棘のように鋭い言葉が好きだった。
タバコの煙が花びらを揺らす。あの子が好きだったこのタバコの煙で命に問いかけるようにそっと優しく吹きかけていた。
人は等しく平等でありいつかは終わる命にある。それが病気であれ、寿命であれ、事故であれ、その命は等しく散って行くのだ。
道半ばで倒れた人もいるだろう、なににも負けないものを手にしたものもいるだろう。
行く末を最後までしれない友人や恋人、家族は悲しんでくれるだろうか。誰もがそうじゃない。愛を望むのは傲慢か、それとも権利か。僕は彼女に与えられていたのだろうか、1年経った今でも結論はでないままだが、彼女が喜んでくれそうだから少しだけ上を向いて歩こう。




