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うっかり短編と連載間違えたからもういっそここを怪文書製造室とする  作者: あらまき


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7/7

身長160体重45の理想的妹メイドが自分探しの旅に出た


 助けて下さい。妹が返ってきてしまったんです。


 そう、そうなんです! 

 身長『160メートル』で体重『45トン』の妹が、とうとう戻って来てしまったんです。


 いや、子供の頃は小さくころころして可愛かったんですよ。

 身長も人間くらいだったし。


 ちょっと変なことと言えば卵から生まれたことと、俺は一人っ子なことくらいで、まあ今となっては些細なことですね。


 ええ、その妹が、いきなり『おにい、私、自分探しの旅に出る』なんて言って消えた妹が、なぜかいきなりメイド服を着てメイド喫茶(東京ドーム三百個分規模)を開いて物理的に喫茶店の天下を取った妹が、ついに戻ってきてしまったんです。


 ちなみに旅に出てから三日目の朝です。

 いえ、帰ってくるだけなら別に良いんですよ。


 俺の妹は俺に似ず良く出来て、まあこれが贔屓目に見なくても可愛くて、アイドル顔負けな顔立ちに理想的な体型をして。

 それに、有言実行をモットーとしてるなんて真面目なところもあって。


 この前なんかバレンタインで『最高に美味しいチョコをあげるね!』って言って、世界中のカカオを買い占めたんですよ。


 そう、カカオがないとチョコが作れない。

 だからこの状況でチョコを作れば自分のこそが最高のチョコという、他人を貶める方法で有言実行したんですよ。


 ちょっと強引だけど、まあそこが可愛いなぁって……。


 おっと、シスコン発動してキモかったですね。

 申し訳ない。


 だからまあ、三日で帰って来たのは嬉しいんです。

 ちょっと寂しくて目からサラダオイルダバダバでてそろそろ揚げ物に飽きて来たところでしたし。


 でもそこじゃないんですよ本題は。

 俺が相談したいのは、つまりその有言実行という妹の最大の長所の部分なんです。


 まあつまるところ、自分を探してきてしまったんですよ。

 言葉通り。


 ……はい、『160メートル』で体重『45トン』の妹が増えてました。


 もう、扉の外から聞こえる『おにぃただいま!』がハウリング状態でしたね。

 窓ガラスとか全部割れましたし。


 そんでここからが大変なんですよ。

 妹はまあ可愛いことにお兄ちゃんっ子でして。

 毎日のように『おにぃと結婚するから』とか『薬指のサイズ変わったら教えてね』とか言ってまして。


 けどそれと同時に呂布のようなやんちゃな部分もありまして。


 自分が一番でないと絶対に満足しないんですよ。


 ええ、今までも俺がチョコを貰ったりすると拗ねて相手の家を更地にしたり、俺の卒業で第二ボタンをねだられると、ボタンすべてどころかジッパーまで根こそぎ奪われて。


 まあ今まではその天下無双の戦闘力とヘラクレスのごとく恵まれ切った肉体でどうにかしてきたんですよ。

 けれど今回ばかりはそうもいきません。


 なにせ今回のライバルは自分自身。


 呂布対呂布。

 ゴジ〇対メカゴジ〇。

 ゲッ〇ーVSネオゲッ〇ー。


 つまり地球最後の日ですよ。


 まあ、妹同士の戦いで地球がなくなるのは良いんです。

 悲しいことですが、それが地球の寿命だったということなんですから。


 むしろ妹というアルティメットキューティースペシャルヒューマノイドを作り出したわけですから、地球も本望でしょう。


 そんな地球と人類と俺の滅亡なんて些事よりも、妹が怪我する方が問題なんですって。

 ですからどうにかなりませんか?


 妹が怪我しないような方法とか考えて下さいよ。


 え? 戦いを止めさせたら?

 だって呂布ですよ?


 戦いを止めるわけないじゃないですか。

 それに妹は純情素直系と武将系以外にも、ヤンデレの気質を併せ持っているんです。


 もう状況は既に『お兄ちゃんどいてそいつ殺せない!』状態です。

 完全にバーサーカーモードに突入しちゃってるんですよ。


 まあ戦闘力は狂戦士どころかウルトラ級ですけど。

 ウルトラというかウルト〇マンというか。


 だからほら、どうにかしてくださいって。

 ここ『家庭のトラブル相談所』なんでしょう?


 え? 管轄が違う?

 地球防衛隊にでもかけろ?

 とうに崩壊しましたよ、そんなの!


 妹相手に三秒も善戦した後、白い旗を振ってみんな傘下に収まりましたよ。

 妹Aの。

 ちなみにBは悪の組織を傘下に収めてました。

 何でも『おにぃの教育に悪いから』だそうで。


 いやぁ、お兄ちゃん冥利に尽きるなぁ。


 というわけで代案はよ。


 可愛い妹同士が喧嘩しないで済むような、そんな方法はよはよ。


 …………え? お前がどうにかしろ?

 出来たらどうにかしてるに決まってるでしょう!


 妹が怪我するなんて考えるだけで全身からオリーブオイルが溢れかえるっていうのに!


 え? お前も十分化物だから分裂しろ?


 それだ!

 いえ、分裂は出来ませんけどね、俺はただの人間ですし。

 ちょっと全身からオリーブオイルが溢れるのと妹が可愛いことを除けば普通の人ですから。


 けど、つまりはそういうこと。


 妹が自分探しの旅に出て自分を見つけたのなら、お兄ちゃんである俺にも出来るはず!

 俺がもう一つ見つかれば問題はまるっと解決する!


 ありがとう! 次、困ったことがあればまた連絡しますね!

 え? もう連絡するな? 嫌です!





 …………。


 あ、もしもし。

 はい、俺です。

 可愛い妹を持った俺です。

 半年ぶりですね。


 いやはやお恥ずかしい。


 いえいえ、喧嘩はなんとかなったんですよ。

 俺が二人が喧嘩してるのは嫌だから自分探しの旅に出ると言ったら、不思議なことに二人ともおろおろ慌てて喧嘩を止めてくれて。

 一体どうしてでしょうかねぇ。


 それで相談なんですけどね、自分探しの旅に恥ずかしながら妹二人もついてきて。


 ええ、俺・妹A・妹B・ちくわ大明神の四人旅だったんですよ。


 ……え? いえ三人旅ですね。

 聞き間違いじゃないですか。


 それでですね、俺はどうやらビューティーキューティージーニアスな妹と違って、自分探しの旅とかうまくいかなくて。


 ええ、それで半年も時間がかかって。


 それでようやく、見つけたんですよ。


 妹Cを。


 ……はい。

 自分は見つからず、妹がもう一人。


 いえ、偶然でも気のせいでもドッペルゲンガーでもありません。

 身長、体重、スリーサイズ全部同じなんで。


 というわけで、今度は一人天下三分の計が発動しちゃって。


 また無敵の献策で助けてくれませんかねぇ?


『』

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