☆02.ドッキリを仕掛けた男たち
本当は修学旅行(3)を先にupしたかったのですが、こちらから。
ある日の生徒会室。そこに真夜以外の総務会メンバーがいた。
「・・・・・と、言うわけで、瞬ちゃん協力してよー。」
と土田が言う。
「ヤダよ。僕まで真夜ちゃんに怒られたら嫌だもん。」
本当に嫌そうな顔をしながら水原が答える。
「・・・・土田、何のことだかは知らないけど、無理じはよくないよ。」
と風天が仲裁に入った。
「えー、だってー、やりたんだもん!そのためには月影家半居候である瞬ちゃんの協力が必要不可欠なんだもん。」
「つ、月影・・・・・・?」
風天が反応した。が、それは風天だけではなかった。
「・・・・・・おい、土田!!」
「え?え?な、何!?火室先輩!!」
火室は怒っていた。
「また、お前はまた真夜もろくでもないことを仕掛けようとして!!」
「怒らないで、怒らないでよお兄ちゃん♪」
「俺のことをそう呼んでいいのは、真夜とマコだけだ!!」
「呼ばせてるの間違えでしょ?」
土田はぶりっ子をし、こてんと首をかしげる。どうやら、火室を怒らせて遊んでいるらしい。表情がとても楽しそうだ。
「はいはい、睦、落ち着いてください。」
「さ、慧!!」
「土田さんもいくら睦が怒るのが面白いからって遊びたくなるのは分かりますが、一応先輩なのでやめなさい。」
「はーい。」
土田はソファーに座った。金島も座り、
「で、土田さんは月影さんに何をしようとしたのですか?」
という。火室も風天も(流れで)水原もソファーに座った。
「そ・れ・わー、〝お正月ドッキリ" でーす!!」
楽しそうに土田が言う。
「お正月に、真夜ちゃんが寝てる間にね、こっそり真夜のに部屋に侵入して驚かせるのー!!」
(((子供か!!)))
と金島、風天、水原は思ったが、1人反応が違った。
「・・・・・・・・面白そうだな・・・・・。」
「っえ!?り、睦!?」
「その話、俺も乗った!!」
「えぇー!!」
親友がいつものサプライズ好きを発揮したことに風天はあわてた。
「よし、水原協力しろ!」
水原は、もう自分に拒否権がないことを悟りはため息のみを返した。
「では、私も。」
「さ、慧!?」
「部屋に侵入した人数が多いほうがあの子もより驚くでしょうから。実もどうです?」
「いや、だ、ダメだろそれは」
4人は理解していた、水原の次に風天の協力が必要なことを。理由は真夜の怒りを抑えるためだ。とても重要である。
「実・・・・・・・。」
「な、何だよ・・・・、睦・・・・。」
「真夜の寝顔が見られるのに断るのか?」
「え?」
「っあ!そうだよねー!!」
土田が声を上げた。
「真夜ちゃんが寝てる間に忍び込むから、真夜ちゃんの寝顔が見放題じゃん!わー、楽しみー♪」
(ま、真夜の、ね、寝顔・・・・・・。そ、そんなの、かわいいに決まってるだろ!!)
風天の心がかなり傾いた。そう、えさ効果は
「し、仕度は手伝わないから・・・・・・。」
絶大で、釣れた。
こうして「お正月ドッキリ」は企画されたのだ。
当日。水原を除く他4名は後で使う車の中で真夜が眠るのをまっていた。ちなみに車は真夜の家に近くのコンビニに止まっている。真夜が寝たら、水原が連絡をいれることになっている。
「あー!!○○○○さんの番がもう来てるー!!」
「土田うるさい!!」
土田だが火室に殴られる。
「だってー、白黒であの人気声優さんが出るんだよー!!見たいー!!」
「だったら、何でこの日にした!!」
「おめでたいから?」
また、ぶりっ子をする。火室のイラポが貯まった。
「つ、土田、録画とかは・・・・・?」
風天が止めようとそう言う。
「っあ!録画してたや!!」
が、また火室が一発土田に入れた。
「イテッ!!」
「録画してるなら騒ぐな!!」
車の中は騒がしかった。
しばらくすると水原から連絡が入った。真夜の家に行くと、水原が玄関をあけていて、早く入れという目をしている。真夜の部屋に入ると真夜が机に突っ伏して寝ていた。
「じゃあ、早速、真夜ちゃんの寝顔を」
「土田!その前に準備しろ!!」
もちろん、準備とはドッキリのである。
「実!!真夜をベット入れてやれ。」
「え、でも・・・・・」
「いいからやれ!」
風天は恥ずかしがりながらも真夜を横抱きにしベットの中に入れる。そして、ベットのそばにしゃがみ、真夜の頭を優しくなでた。ただ、そこからずっと風天がどかないものなので、誰も真夜の寝顔を眺められなかった。