柊美琴視点2
時々、大和兄さんは放置します。じゃないと仕事が進まないので。
学校を離れて、二人で歩くこと数分。急に珠樹君が足を止めた。
「みーちゃ」
「何? 珠樹君」
あ、珠樹君は私を「みーちゃ」と呼ぶんです。由来は「みことちゃん」を珠樹君風に言うと、そうなるみたいです。
「うしー」
「後ろ?」
私も足を止めて、後ろを向くと、舞い上がる大量の土煙が、凄い勢いで近づいてきた。
驚きと関わりたくない一心で、珠樹君と道の端に避ける。
土煙は止まることなく、私達の横を通過していった。
「……きこえ」
「うん……。なんか叫んでたね」
遠ざかる土煙を見送ってると、今度は見覚えのあるバイクが止まった。
「ふーさ」
「誰がふーさだ、誰が」
「副部長さんって言ってるんだよ、武兄さん」
バイクに跨がったまま、ヘルメットを取ったのは、武兄さん。
免許はちゃんと持ってます。
「ちーさ?」
「タマ。いい加減日本語喋れ」
「まぁまぁ。それよりも。そのバイクって大和兄さんのでしょ? 来る時に乗せてもらったけど」
「あいつが忘れていったから、俺が乗って帰る」
「私も珠樹君とパフェ食べたら帰るよ」
「ぱふー!」
「よし、なら店を変えよう」
「ぱふー?」
「近くのファミレスには大和が行ってるだろうからな。どうせなら胡桃オススメのスイーツカフェにでも行くか」
「かふー! ぱふー!」
珠樹君のテンションも上がって、場所も珠樹君の家に近いと言うことで、三人でカフェに行く事にしました。
帰りは珠樹君を送って、私と武兄さんはバイクで帰りました。
大和兄さん?
暗くなってから、半泣き状態で帰ってきました。




