2つの組織
勇者パーティー『オルトロス』討伐完了式典
これが本来の目的で各国大使やギルドグランドマスターなどの大物達が集まっていた
サウス辺境伯家、各国大使もよく知る名家でタイタニ王国に対して野心を抱く国にとっては1番気をつける家だ
武力は王国1番で魔の森に面した魔物退治で魔石の産出で潤っている
王国と辺境伯家との仲がどうなっていくのか固唾を呑んで見守っていた
王国は各ギルドグランドマスターの根回しで味方に付けていた
「おー、さすがジメッツ王、商業ギルドは勇者パーティーを応援しますぞ」
「冒険者ギルドもです」
「生産ギルドも…」
勝ち馬に乗るがごとく動くギルドグランドマスター達で続いて各貴族達からも勇者パーティーへの援助の話しで盛り上がっていた。
誰がいくら出すとか勇者パーティーをここへ派遣してもらいたいなどユリウスの事は忘れたかのような騒ぎだ
この集まりの中で特に重要な組織が2つある。
1つは世界最強冒険者クラン『不知火』
最高幹部が10人以上いるらしいがこの場に6人がいた。
1番隊《銀華》ユキミ 銀髪、狼獣人 女
2番隊《破城》サミー 茶髪、ドワーフ 女
4番隊《羅刹》ダダン 黒髪、鬼人 男
6番隊《旋風》エリア 金髪、エルフ 女
8番隊《剛拳》ギリ 赤髪、虎獣人 男
9番隊《死人》ハテナ なし、不明 不明
一角に陣取る彼等はオーラが凄まじく誰も話しかける事が出来なかった
クランメンバーだけでも2000人はいると言われているが全貌は判らない。
そして隊長達の実力はドラゴンを相手をしても軽く倒してしまうらしい
そして全員が黒のコートを着ており背中に所属部隊のナンバーが入っている
そしてもう一つは世界中に店舗を持ち世界経済を操るとまで言われている《ヨツバ総合商会》だ
四つ葉のクローバーの腕章をしており色で階級が分かる
あらゆるジャンルの商売をして寒村にまで行商をしている
また、慈善活動も活発で各都市のスラムへの炊き出しや災害地の復興など資材や人材を送り世界中からも信頼も高い
流通も牛耳っており世界で唯一飛行艇を所有している
その大商会は不知火の対面側に各分野の責任者が揃い特に最前列が最高幹部だ。
統括 シャルロット 人族 女
副統括 ダンテ 人族 男
2人とも銀色の腕章を着けている
事の成り行きを静かに見守っていた
そして、辺境伯家に属する貴族家達が沈黙していた
どの家も古くから辺境伯家を主に魔の森から領土を守り常に付き従ってきた
それは王家より辺境伯家に忠誠をしているからだ
もともと辺境伯家はこの辺りの王族だった
しかし大規模な魔の森からの魔物のスタンピードがあり滅亡寸前まで追いやられ当時の姫の輿入れを条件にタイタニ王家に助けを求めその後に併合された歴史がある
だから辺境伯家に未だに付き従っていて王家としては何とかしたい気持ちが代々あったのと次の当主になるユリウスの評価の低さに何とかしたい気持ちがあった
そして辺境伯家を繋ぎとめる婚姻であったがエリザベス王女を勇者とくっつけたほうが得策との判断がされた
勇者を各国に派遣した実績が全て王家の手柄になり他国に対しても有利に事を運べる
何より自分の娘可愛さからも勇者を愛する王女に肩入れするのは当然だ
ガルフ公爵も王家とより深くなるためにユリウスとの破局は願ったり叶ったりだった
彼は次の宰相を狙って王家に近づきたかった
そしてガルフ公爵領は大穀倉地帯で辺境伯領もかなりの率でガルフ公爵領からの食料輸入していた
食料を握っているからこそ暴挙に出られた
しかも王家と足並みが揃えられるのだから
ハーメツ侯爵家も王家やガルフ公爵家との繋がりをそして潤沢な鉱石や宝石が出る鉱山を有しており辺境伯家にもかなり卸していた
辺境は土地柄、武器が常に不足がちで鉱物資源を欲しているからだ
勇者の生家でもあるので特に最近では傲慢になりつつあった
そして王家には今回の事と交易路の利権で話しに乗った
そしてもう1家、辺境伯家の寄子でもあり《聖女》の生家でもあるザンゲル子爵家だがここには来ていない
他の辺境伯家の寄子貴族は大体来ているのにおかしいと思いながら
ただ《聖女》アルメリアだけが少し不安になっていた




