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24.作品に対して個人的な価値観や道徳観を押しつける輩について思う事

 とある作品(なろうにアップされている作品ではない)の感想にて、○○するのは人格を疑う。XXという制度は道徳観に欠ける等とケチをつける輩がいるのを見かけた。現実世界や現代の日本がベースになっている作品ならともかく、異世界転生の話なのにだ。幾ら何でもこれは無いだろうと思う訳だ。


 異世界である以上、その世界にはその世界なりの価値観があり道徳が存在する。当然、現実世界の価値観とは異なるのが当たり前であり、そのように設定されていなければ、そもそも異世界である必要はない。その設定部分にケチを付けて何がしたいのかという話である。まあ、自分自身の価値観に合わせるようにストーリーや設定を変更させたいのだろうけれど。


 更に言えば、現実の世界でも地域や国、宗教、時代などが異なれば価値観や道徳が異なるのが当たり前であろう。一々そんな事で人格を疑ったり、道徳観にケチを付けていては切りがないのだが、何故か自分が持っている価値観や道徳観こそが絶対的に正しいものだと確信(或いは自分にとって都合が良いと)し、それを他人に押し付けてかまわないと考える輩がいるのだから困ったものである。


 このようなケチを付けられた作者も困惑していたようだが、異世界物の作品で人格がどうとか道徳観がどうとか言われても困惑するのが当然だ。まともに相手をせずにスルーするのが最善の対応だろう。


 大体、ファンタジーに分類される小説に現実世界の、ましてや個人的な価値観を当てはめる事自体がナンセンスである事は言うまでもなく、その事を理解できていない時点でお察しである。作品が自分に合わないと思ったのであれば、読まなければ良いだけの話であり、わざわざ感想欄にて自分の価値観と合わないと力説されても、自らの不見識や馬鹿さ加減を晒しているようにしか見えない。


 自分の価値観こそが唯一正しいと確信していなければ、そもそも他人に価値観を押し付けようなどとはしない。世の中には多様な価値観が存在するという柔軟性を持っている者も、価値観の押し付けはしない。つまり、自分の価値観こそが唯一正しく、多様な価値観は認めず、自分の都合しか考えない輩だからこそ他人に自分の価値観を押し付けようとするのである。だから、この手の価値観の押しつけをする者には話が通じないし、物事の道理を説いても無意味な事が多い。


 「5.著者へストーリー変更を要求する輩について思う事」でも書いた事があるが、なろうでも作者に対してあれこれ要求する輩は存在する。価値観の押しつけもこの一種に当たるだろう。このような感想が書き込まれた場合には、当たり障りのない挨拶文を書いてスルーするのが一番だけれど、それが出来ないのならば、異世界の設定に個人の価値観を当てはめるのはナンセンスだと窘めるぐらいに止めておくのが吉だろう。執拗な感じなら、あなたの価値観を元にしたり、願望を満たす為に作った作品(世界)ではないので、他人に要求するのではなく、自分自身でそのような作品を書けば良いのではと、ハッキリと言い切っても良いのかもしれないけれどね。



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