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34話

死んだかと思ったが成功したらしい。

転移魔法である。

ドラゴンの火球が直撃する瞬間に移動できたのだ。

そのドラゴンも目標を倒したと思っているらしく山の方へ飛んで行くのが見えた。


「おいい、アストどこ行ってたのさぁ?」


「皆、居たはずなのに居なくなってたから探したぞ?」


「あー、ごめんね。ちょっと催しちゃって~」


「そうかよ?ウンコか。ならし方ねぇな!」


大声で言うんじゃない!


「あら、こちらにいらしたんですの?」

「さ、さがした、というか非常時に居なくなるな」

「あれっしょ?フケたくなったけど帰り道ワッカンナイ的なぁ~?」


パーティの女子3人もどうやら探していたらしい。

さっきまでここに居なかったのだから探しても見つかるわけがないのだが。


「ああ、ごめんね。どうしてもトイレが我慢できそうになかったから」


「まぁ~無事だったしぃ?いいなじゃいかなぁ?」


「この後どうなるんだろうな?」


「き、緊急事態ですし。もう帰る」

「そうですわね。一旦戻り指示待ちといったところですわね」

「あー、オナカすいたしー眠いしーマジだるいしー」


護衛冒険者が集まって何やら話し合っているのが見える。

どうも、この後にどうするか決めかねているようだった。



結局、このまま夜を徹しての撤収作業に入った。

テントやら、かまどやらキャンプの場所を片付けていく。

「やっぱ、終わりかぁ」「仕方ないよ、というか口より手を動かせ山ザル」

「なかなかぁ、スリリングなぁ感じだったねぇ?」「命の危機を感じましたわね」

「今は眠りのキキだし~、お腹のキキでもあるし~、つかお肌もキキじゃね?」

そんなボヤキを聞きながら作業をし夜が明けていた。


少し離れた場所にワイバーンの死骸があり、他の生徒が見ていたりする。

明るくなって初めて見る魔物に興奮していた物もいた。


「なあなぁ!おっさん達がやったのか?すっげー」


僕らはまだ13歳であり子供である。

冒険者の大人が倒した巨大な魔物を珍しそうに見てその冒険に目を輝かせる。


「あ、いや。俺たちは手伝っただけだぞ?

 もう一人すげー奴が居てなぁ。

 おかげで何とかこいつを仕留められたんだ」


「「「スゲー!」」」


はしゃぐ同級生の男子。女子はさすがに騒がないし興味もなさそうだ。


「だろー?俺らもかなり強くなったからなぁ」

「お前はあんま戦えてないだろうが」「いや、それはサポートとかやってたし」

「まぁいい、これからギルドの連中が来るが、俺たちは護衛しながら王都に戻るぞ」

「やっぱ中止っすかね?」「ですね。状況が状況ですからそうなるでしょう」


話し合いがちらほら聞こえてくるがやはり中止しての帰還らしい。


「やっぱり帰還するみたいだね?」


「そうか、まぁしかたねーな」


僕の言葉にヴェルトが残念そうにしているが他の面子はあまり気にしていないようだ。

しばらく歩いて近隣の村に着くとそこから馬車での帰還となった。


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