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24話

この1年の集大成として野外演習訓練が行われる。

王都からちょっと離れた場所での野営と討伐の訓練を行う事になっている。

もともと貴族の自己防衛のための剣技、魔法技術を学ぶ場でもあるのだ。

実戦経験を兼ねて野外での活動は恒例行事のようなものになっていた。

さらに言えば6人一組のパーティを作る事で冒険者の真似事のようになっている。


「もう、1年か。あっという間だったね?」


王都まで道のりは長い所で1か月を要する。

そのため入学は雪解けから1か月経つ初夏の入学だ。

1年経った今は初夏。過ごしやすい日が続いている。


「そうだな!最後は野外演習だからちょっと燃えるぜ!」


好戦的なヴェルトは実戦事体は初めてではないらしい。

山や森などで狩りをした事があるそうだ。


「野蛮な事は任せるよぉ?ボクはぁ苦手なんだ。魔法ならちょっとは出来るからさぁ」


逆にマサートは全くそういう経験がないお貴族様だった。


そして僕ら3人はいつも通り組む事になる。

前衛の僕とヴェルトに後衛のマサートだ。

まぁゴブリンくらいならこれでも余裕だろうが・・・


「ちょっとーだんしー?私たちもいるんですけどー?」


「おっとそうだったねぇ?すまないねぇ、リリフィル嬢」


リリフィルと言われたのは同クラスのバーバロック子爵の三女らしい。

こっそりとそういう情報を流してくるのはマサートだ。さすが伯爵様。


「そ、そうです。私達もパーティの一員なのですよ」


「ですわ、殿方ばかりで勝手に盛り上がらないでいただけますこと?」


おっとりした幼い感じを残すユーリ嬢とナクリア嬢だ。

共に子爵家であるカレルレンド子爵とドーリル子爵の令嬢である。


「そうだね。このパーティは6人パーティなんだ。

 リーダーのマサートがちゃんと言ってくれないとね?」


マサに全力で振る。この女子は正直面倒くさくてしょうがない。

子爵シスターズと言われている3人はなんでもすごく仲が良く、

いつもいっしょにいるらしい。

問題があるとすれば3人まとめて面倒見れるか?って所だろう。


「そうですわ。準備期間もありますしまずはお買い物かしら?

 4泊分のお食事に着替えと紅茶とかお菓子もですわね?」


金髪で巻き毛のくるくるした部分を揺らしているナクリアがアホな事を言う。

優雅に野外でピクニックでもするのか?

白いテーブルや椅子を用意して執事でも連れて行くのかと聞いてやりたいけど。


「それはできないぜ?

 そういった物はすべて学園の支給品で行う事になっているんだ

 つまりは限られた支給品だけでやりくりするんだ」


1年経って身長がかなり伸びてかっこよくワイルドになったヴェルト。

これでちょっとフリーな女子を口説いたりしたら簡単に落とせそうだ。


「そ、そうなんですの?知りませんでしたわ?

 紅茶もだめなんですの?」


「駄目だな」


ヴェルトの言葉に落ち込むドリル金髪じゃなかったナクリア嬢。

そして何故か頬を赤らめている。


「そうなると準備期間はお互いの連携の強化期間だねぇ?」


「あーウチは回復専門ー」

「あ、私は、その、攻撃魔術のみです」

「っふふ、そしてワタクシが華麗なる剣士ですわ!」


あっそう。って言いたくなるけどここは我慢する。


「ウチさぁ聖女系ーっていうか、真・聖女っしょ?」


言葉遣いがすごくおかしいリリフィル嬢のどこが聖女なのかと。

ちょっと着崩れた制服に短いスカートで何故か日焼けしている。

かなりお淑やかな聖女アクシアと比べて、

どう考えても違うだろうと言いたいが我慢する。


「あはははぁ、そうだねぇ」「は、はは、はははは」


マサートと僕は乾いた笑いを返すのみだ。

ヴェルトに至っては聞いていない。


「わ、私達はか、か、弱い女子なので、ま、守ってください」

 ーーーというか守れ、コミドモ。


僅かにそんな声が聞こえた気がしたが・・・。

気のせいだろう。気のせいにしておこう。


「そういや、あれだよな?

 冒険者がサポートにつくんだよな?」


「らしいねぇ。いくつかのパーティをまとめて面倒見るらしいよぉ?」


「そうそう、だから専属ってわけでもないって事だね」


「だよな、俺らの演習だ。

 多少はサポートあってもいいけどちゃんと狩らせて欲しいぜ」


「ですわ!わたくしの剣で串刺しにして見せますわ!」


何故かヴェルトと金髪ドリル・・・ナクリアさんは魔物を狩る気マンマンだ。

ちょっと遠出して帰ってくるだけの演習だとおもうんだ。

魔物が都合よく出るとも限らないしね?これわかってるのかなぁ。

という目でマサートを見る。


「まぁとりあえず~模擬戦でもしてみようかぁ?」


この後の模擬練習場には

連携など全くない乱雑なバトルロイヤルが繰り広げられた。


「このぉ~クソビッチドモがぁ!!リーダーはボクなんだよぉ!!」

「うるさいですわよ!」「やるなお前!ガッツリ来いよ!!」

「はっ、死ねばいいのに」「ちょっとーこれウチが治すのー?ちょーつかれんですけどー?」

「どうしてこうなった!!」


その後に何故か固い友情で結ばれている戦友となるだった。

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