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学園迷宮

学園迷宮。

私達が通う学園には、学園の敷地内にそんな名前で呼ばれる迷宮がある。


一層から地下の百二十層まであり、

五層単位にクリアーすると自分のクリアーした階層までは、

入り口の石版から転移出来るみたいだった。

石版で確認出来るので、現在最高到達地点は、地下六五層まで。

五層単位にボスキャラ的なモンスターがいるらしく、

地下七十層のボスキャラが相当強いらしい。


この日私のテンションは、かなり低かった。

そもそも王族や高位貴族が何をやってるんだという話である。


仮に私達のパーティが全滅しようものなら、

関係者一同の首が飛ぶ、物理的に。


学園長がすがるような目で私を見てきたけど、

今回は助けてあげられない、私も被害者なのだ。


地下迷宮に篭もるくらいなら、お家に篭りたい。

適当にお茶を濁して帰ろう、何か小説のイベントに関係するらしく、

ピンクちゃんは、やたら張り切っているけど、どこぞの勇者とかと頑張って欲しい。

後は脳筋マイフレンドも張り切っている、

王太子妃教育とかは平気なのかしら。


「あまり乗り気じゃないみたいだね、リーナ」

「はい、ジーク様とのお出かけは楽しいのですが、

今回は少し濃い人もいますし、迷宮というのもジメジメした印象がありまして」


私は少しばかりげんなりした表情をしてジーク様に答えた。


「同行者に関しては、王子にもしもの事があったらと、

聖女の同伴は断れなかったんだ、聖女の実力としては、

リーナがいれば十分なんだけど、流石に国の威信もあるしね」

「そうですよね」


聖女の権限なんて全部ピンクちゃんにあげたい位だけど、

お馬鹿さんに権力を与えるのも害でしか無い事を思い知った。


「それに理屈は分からないけど、十階層までは迷宮無いも明るいし、

五階層の中ボスからは、野菜やキノコが十階層の階層ボスからは、

果物がドロップするみたいだよ」

「本当ですかジーク様!」

「ああ、迷宮内の魔素を吸収してるせいか、

糖度が高くて非常に美味しいらしい、

学園内の冒険者パーティの女性人にも大人気で滅多に市場に出て来ないんだ。

男性冒険者も女性陣のご機嫌を取りたいみたいだしね」

「ジーク様、私がぜんとやる気が出て来ました」


良く考えればこの学園は乙女小説の舞台で、

学園迷宮内も当然乙女設定、ドロップ品が無骨な装備だけなはずが無い。


じつは学園入学前にリアルちゃんの甘言に乗って、

女神様ご自慢の迷宮を踏破した事があるのだけど、

アレは本気度が高くお金や装備やアイテムしかドロップしなかった。


その代わりと言ってはあれだけど、最終階層ボスを倒した際に、

それぞれ女神様が用意したプレゼントを貰った。


私は、キャンピングBOXと言って、

通常は小箱位の大きさだけど、

使用すると前世のキャンピングカーもビックリの、

内装をした小部屋になるマジックアイテムだ。

貰った時は喜んだけど、外泊前提のアイテムなので今考えると嫌な予感しかし無い。


ジーク様は、神狼の牙と言うと篭手件武器だった。

ジーク様は、剣と大縦で立ち回る戦闘スタイルから、

中盾と篭手を使った格闘で戦う戦闘スタイルに変えた。


その際に格闘術の先生となったのが、ラブリー三世。

今は美容アドバイザーとして仲良くやっているけど、

出会った頃は、ジーク様を彼の魔の手から守る為に仁義なき戦いを繰り広げた。

無駄に攻撃魔法の実力が上がったので、

もしかしてこれも女神様の陰謀ではと勘ぐっている。


地上のモンスターと違って、倒したモンスターは、

魔素と言われるエネルギーに帰って洞窟内に吸収されるが、

その際にアイテムを落とす。

同じモンスターでもレア度と言って希少価値が違うアイテムを落とす事がある。

レア度の高い果物は非常に甘いのだろう。


ジーク様と食べさせ合いっこをする甘い果物、

ここの女神様は微妙に私のツボをついて来るからたちが悪い。


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