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転生龍の諸国漫遊記!  作者: バリ君
子龍編
54/174

アレクス観光 海猫の肉球亭篇 後編

フハハハハ!隠し球がレイナだけかと思うたか!


ここはアレクス……クロワトル大陸最大級……否!

この世界有数の大都市なり!

人材はいくらでも……いるわけじゃないけど最後に1人、なんとか確保したわ!


この、 リティア・ルドラ・ウアスは優秀な魔導士であり、探求者なのだ!

まだまだ負けん!負けんぞぉ!?


【ドライト様、アホになるのはいいですけど、ご飯がきたみたいですよ?】


ヌオォォォ!食ったるでぇ~!




「おい……ドラ公!」


「バクバクバク!ムシャムシャ、ゴックン!

おかわりですよ!?」


「ちょっと、ドライト?」


「モグモグ……うーん、良い味出てますわ!」


「ドラちゃん……あーん……?」


「アンジェ姉さん、嫌いな物を押し付けないでください!」


「……ドライトさん?」


「これは、隠し味に魚?魚の骨を使ってるのかしら?」


「負けん!デブ龍には負けんぞぉ!?ガツガツガツガツ!」


「メルクルナはなんで大食い勝負を始めてるんだよ……」


「おお!?これも美味しそうですよ!?

ヒラメのムニエルですが……ソースに秘密があるようですね!?バクン!モグモグ……美味い!」


「いや、だからドライト!

リティアちゃんの結界を解除しなさいよ!」


「……モグモグ、ゴックン!なんの事ですか?

私は結界なんか張ってませんよ?」


「ドラちゃん……あーん?」


「ア、アンジェ姉さん!これ河豚毒じゃないですか!?

モゴォ?ムグムグ……ゴックン!まぁまぁです!」


「河豚毒も平気だなんて……!1度解剖させてくれませんか?」


「そうですか、そう言うつもりなのですか……!」


サルファはプルプル震えながら、ドライトの尻尾を持つと、そのまま持ち上げた。


「な、なんですか!?天地が逆転しましたよ!?天変地異ですか!?

あ、このパエリアも美味いです!ガツガツガツガツ!」


ドライトは逆さ釣りになっても、器用に皿を持ち変えてパエリアを食べ続けている。

それを見てサルファは笑みを深めると、ドライトに最後通牒を突きつけた。


「ドライトさん?このままパワーボムされるのと、大人しく結界を解くか好きな方を選んでくださいな?」


するとドライトは逆さまでパエリアを食べながら、本気モードを発動して怒鳴った。


「失礼ですよ!ちゃんと見てください!結界なんて張ってないじゃないですか!?」


ドライトは本気で怒っているようで、結界をリティアに張っているか確認しろと言っている。


そう言われてリティアを見てたシリカ達は怯んでしまう、先ほどから確認しているのだが、結界は張られていないのだ。

すると、とうのリティアがドライトに聞いてきた。


「では、どうやって妨害しているのですか?」


「それはリティアにさっきあげた魔導具で祝福を呪いと認識させるのと同時に、リティアの抵抗力上げて妨害してるのですよ!」




[ドゴオォン!]




「はじめまして、龍様方、私はリティア・ルドラ・ウアスともうします。

先ほど、向こうに居る者達が言った通りウアス魔導大国の第1王女ですわ……魔導姫と言う2つ名もいただいております」


「ちょっと誰か引き抜いてくれませんかね?」


「はじめまして、私はサルファと言いますわ」


「シリカよ、よろしくね?」


「カーネリアだ、リアって呼んでくれ」


「アンジュラ……アンジェで良い……」


「何か誰か尻を突っついてませんか?この感覚……複数の者ですね!?」


「それで、リティアさんはどうしてここに?」


「はぁ、実は我が国に新しい麻薬が入り込んできまして、調べたところアレクス経由で来たのが分かりましたので……その調査に来たのですわ」


リティアがそう言うとウアスの魔導士がおずおずと聞いてくる。


「ひ、姫様、陛下の許可は?」


「その様な物を取っていたら、研きゅエフン!調査に出遅れてしまいますわ!ですから、もちろん無許可ですわよ!」


「ひ、姫様ぁ……!」


「むむ!?右尻を突っついているのは……ステラですね!そして左尻はルチルです、間違いありません!」


「んで、そのリティアはなんでドラ公を頭に引っ付けてここに来たんだよ?」


「はぁ……あのおデブちゃんが魔窟は危険だから、私と一緒に来なさいと……研きゅ、研究が遅れるので断ったのですが、この魔道具をくださって、龍も見れますよ?っと言うので、こちらの方が面白そうなので来ましたわ!」


「あっさりと調査って言うのをあきらめたわね……それで魔道具を見て、なんで面白そうだと思ったの?」


シリカがそう言うと、リティアは腕に着けてある魔道具を皆に見せる、シリカ達は龍の眼で視て気がついた、サルファが祝福を授けようとしてそれを弾いているのはこの魔道具だと。


「ええっと……皆様はもう気がついていらっしゃるみたいですが、私は鑑定の魔眼持ちなんですわ。

しかも賢者の学園で大賢者様に見てもらったのですが結構強力らしくて、今まで視れなかった物はないのですが……

この魔道具、呪い耐性100%となっているのですが、それ以外にも何かついている様なのですが、私の魔眼でも視れなかったのです……それでこの様な魔道具を持つおデブちゃんなら、ついてい行けば面白い物が見れるだろうと……」


「……面白い物……見れた?」


「はい!それはもう!龍様方にその祝福を受けた方が4人も!なかなか見れませんわ!」


「なんか突っつくと言うよりも突き刺そうとしてるのメルクルナさんですね!?怒りますよ!」


そこでサルファがパワーボムで上半身が地面に埋まったドライトを見る、ステラとルチルが菜箸で突っついている横で、メルクルナが神槍を渾身の力で突いていた。


「それで、ドライトさん?この魔道具が外れないのですが?どうやれば外れるのですか?

あと、メルクルナさん本気で突き刺そうとしているのは良いですが、後ろでセレナ様が怒っていますよ?」


そう言うと同時にセレナがメルクルナの頭に手を乗せるとガッシリとつかみ引きずって外に出て行った。

メルクルナは、「か、軽い冗談です!」っと言いながら逃げようとしたが逃げられる訳もなく、そのまま外に連れ去られて行ってしまった……




「外し方を教えたいのですが、見ての通り上半身が埋まってしまっていて……満足にしゃべれないのですよ!」


「お、お前、よくどうどうとウソつけるな……ってかサルファ姉ニコニコしているけど般若みたいなオーラ出てて怖いから、早く教えろって!」


「なら、今はどうやって話しているのよ?」


「……全身埋めて……みる?」


「引っ張り出しましょう」


そう言ってドライトを地面から出そうとサルファがドライトの足をつかみ、ドライトを引っぱったがドライトは抜けない、と言うよりも1ミリも上がっていない。

サルファが皆に頼みシリカ達が一斉に力を込めて引き上げようとするが、ドライトは微動だにしない。


「私達4人がかりでも駄目だなんて……」


「ドライトさん?出て来て、魔道具を解除してくださいな!」


「ドラ公、踏ん張ってんじゃないぞ!」


「……と言うより……なんかの術を使ってる?」


それを見ていたディアンも一緒になって引っ張るが、やはり全然上がっていない。


「……むぅ?」


ディアンも不思議そうにしていると、店のドアが開きセレナが帰って来た、後ろには涙目で自分の尻をさすっているメルクルナが居る。

ディアンもシリカ達も他の皆も地面に埋まったドライトを見ててセレナ達の方は見ない、セレナとメルクルナが不思議そうに覗き込む、そしてドライトが埋まっているのを見るとメルクルナの頭をセレナが見る、そこにはガッシリと頭にしがみついているドライトが居た。


「皆さん何しているんですかね?」


そうドライトが言うと


「さぁ……そこに埋まっているドライトを引っ張り出そうとしているみたいだけど……?」


「なんか、どっかで見た事が有る下半身と思ったら、やっぱりドライトさんですか……あれ?」


っと、セレナとメルクルナがメルクルナの頭にしがみついているドライトと埋まっているドライトを交互に見る。


「ああ、セレナにメルクルナ、悪いがドライトを引っ張り出すのを手伝ってくれないか?」


「え?……はぁ……」


「分身体、じゃないっぽいですね……」


必死になって引っ張り上げようとしているディアン達はセレナとメルクルナの反応が悪いので、やっと顔を上げるとドライトがメルクルナの頭の上に居るのを見て驚く。


「な、なに!?」


「う、うそでしょ!?」


「え?えっえっえっ!?」


「お、お前何時の間に!?」


「……どっちも本物……分身体じゃない?」


セレナとメルクルナも確認したのか驚きで声が出ていない、キャロリン達が不思議そうにどっちもドライト様?っと言っているのを見てドライトが叫んだ。


「「合体!」」


頭の上に居たドライトが埋まったドライトに飛び付く!

そして、2人のドライトは重なるように1人となったのだった……上半身が埋まったままの状態で……


「……すいません、誰か引っ張り上げてくれませんか?」




「ふぅ!やっと出れましたよ!」


「ちょ、ちょっとドライト!今のは何よ!?」


「分身体ではないですわよね?眼で確認しましたけど、両方本体って出てましたわよ!?」


「ドラ公、教えろ!」


「どっちかを……私の添い寝用にするから、もう1回出して……?」


「本当に増えたなら、世界の滅亡の序曲だとしか言えないわ」


「ドライト?増えたなら、どちらかは私に抱っこされてなさいな?」


「なんだったんだ……」


龍達が驚きドライトに詰め寄っているなか、キャロリン達はリティアと話していた。


「は、はじめましてキャロリンと言います、皆はキャロと呼んでいます!」


「セイネだよ!奴隷の子だけど気にしないでね?」


「アレナムです、ってかセイネと私は昔からの知り合いなのになんで挨拶しなきゃ……」


「アレナムさん、私とキャロさんは知らないのですからちゃんと挨拶しましょうよ……

あ、レイナともうします、フシャス帝国の17皇女でした、今は自由の身です!」


「はじめまして、リティアと言います、セイネちゃんとアレナムちゃんは知っていると思いますが、ウアス魔導大国の第1王女ですわ!

……セイネちゃんはとうとう自分と見つめあえる様になったのですわね!

そしてはじめましてキャロちゃん、レイナちゃん、よろしくお願いしますわ!」


そしてキャロリン達と一緒に色々話し始めて、ドライトが格の高い龍でこの中ではディアンとセレナの次に力が強く、コントロールに関しては一番上手いなど説明を受けている。

そして、力のコントロールや分身体の話を聞いて納得したように言った。


「なるほど……だから先程はどちらもドライト様本人と出たのですわね」


すると、いまだにギャーギャー揉めているドライト達の中でチラチラとリティアを見ていたサルファが気がつき、聞いてきた。


「リティアさん、さっきのは何があったのか分かるのかしら?」


「はい、サルファ様……皆様も、お聞きしたいですか?」


「うんうん、教えてちょうだい?」


そう、皆を代表してメルクルナが言うと、リティアは種明かしをしようとしてドライトに口をふさがれた。


「ダメですよ!この技はこれからの旅行であっちこっちにいけるよおぉぉぉ?」


だが、サルファが瞬時に近づくと、引っぺがして外に放り投げた。


「い、今のもドライト本体って出てたぞ!?」


「リティアさん、お願いしますわ」


「は、はぁ……確定してるわけではないですが、たぶんあれはドライト様の分体であり本体なのだと思いますわ」


「……あ!分かりましたわ!」


「サルファ、今ので解ったの?」


「サ、サルファ姉、どう言う事?」


「……分かったかも」


「リティアさん、あなたの考えを最後まで言ってくださいな?」


「は、はいサルファ様、分身体はドライト様の複製……クローンと言うものなのですわよね?

それは、完全な複製でしかも魂と龍珠の一部が入れられている、そしてコネクションシステムと言う物で繋がっていると言う事で間違いなのでしょうか?」


そこまで言って、シリカとセレナも「そうか!」っとつぶやき理解した様だった、アンジュラもウンウンうなづいているので、完全に分かったのだろう。


「つまり完全な自分の複製がいて、しかも魂がリンクしている……なら、コントロールさえ上手くやれば魂の移動が可能なのでしょう……つまり好きな時に距離など関係なく分身体に本体である魂を移して、そちらを本体にする事が出来ると言う事ですわ」


そこまで、言われて皆がなるほど……っと理解した様だった。

そして、最後の種明かしとして、リティアは言った。


「ドライト様を何体か並べて調べれば、どれか1体だけが本体と出るはずですわ!」


セレナがドライトに10体ほど並びなさいと言って皆で確認すると、


「そ、そんなに視ないでください!」


「恥ずかしいですよ!?」


「せめてスポットライトを当ててください!」


「拝観料はこちらへ〜」


「セクシーポーズ!」


などと、口々に言う。


「しゃべってるドライトが本体って出るわね……」


「瞬時に魂が移動しているのですわね……」


「な、なんじゃこりゃ……」


「ドラちゃん……凄いセクシー……!」


なとどシリカ達が言う中で、メルクルナは真っ青になりながら言った。


「ね、ねぇ、ドライトさんが好きに分身体に魂の移動できて、本体にする事が出来るって事よね?」


「ん?何言ってるんだよ、リティアがそう説明しただろ?」


「メルクルナさんはリティアさんの言う事が、信じられないとでも?」


「い、いや、サルファさん、それよりもドライトさんの分身体って何体居たっけ……?」


「……?100万は軽く……あぁ!?」


「ドラちゃんは……ほぼ不滅です……!」


メルクルナが言っている事を理解して全員が驚いた眼で、何故か踊りだしたドライトを見ている、


「たぶんですが、ドライト様クラスの力と技術があり、なおかつコントロールが上手いなら一瞬で全ての分身体も含めて殲滅しないと、いくらでも甦るんじゃないかと思いますわ?

つまり寿命の無い龍と言う存在と言う事で考えると、ドライト様はほぼ不滅ですわね?」


そのリティアの言葉で皆はますますドライトを見るのだった。


「はぁ……私達龍族は魂が無事なら復活する事が出来るけど、肉体の復活までかなりの時間がかかると言われてるわね」


「ドラ公は瞬時に復活するのかよ……」


「私達のストックもあるから……安心……」


「「「……ん!?アンジェ今なんて言った!?」」」


「私達のストックも……各10万位づつある……分身体の亜空間で見た事が有る……

ドラちゃん……それをあっちこっちに隠してる……」


そう言われて、あきれて良いのか、喜んで良いのか判らなくなるシリカ達であった……




「それよりも、ドライトさん!リティアには私が祝福を授けます!良いですわね!?」


「しょ、しょうがないですね……リティアが良いと言うなら良いですよ?」


「わ、私にも龍の祝福がいただけるのですか!?しかも、サルファ様の……!お、お願いしますわ!」


リティアがそう言うとサルファはニコニコしながらリティアを見て、眉をひそめてドライトを見た。


「……ドライトさん、妨害している魔道具をなんとかしてくださいな」


「ああ……それは今ちょっと外せないので……グエェェェ!?シリカ姉、リア姉、く、首を絞めないでください!」


ドライトはどうやったのか、一瞬で拘束から抜け出して首をさすっている、そのまま飛んでキャロリンの頭の上に着陸すると、続けて言った。


「さ、最後までちゃんと聞いてください!その魔道具は魔薬対策で今は外せないのですよ!

サルファ姉とリティアは手をつないでください、両手つないでくださいね?で、サルファ姉、祝福を授けてみてください……成功しましたね?」


「ドライト?どう言う事なの?魔薬対策って、リティアちゃんが自分に使ったとでも言うの?」


そう言ってドライトをシリカが見ると、キャロリンの頭の上でドライトはシリカとカーネリアを威嚇していた。


「ド、ドライト、悪かったって!ちゃんと聞かないで首絞めた事は謝るからさ」


「わ、悪かったわよ……ごめんって!」


キャロリンがドライトに落ち着く様に言うと、ドライトは渋々威嚇するのを止めた。


「まったく……リティアは魔薬の近くに居すぎましたね、少量づつ体内に入っていたんですよ……

それが体内に溜まって、呪いが発動したのですね」


そこまで言って、嬉しそうにリティアの頭をなでていたサルファが、瞬間移動したかの如くドライトの目の前に来てドライトの首を絞めながら言った。


「ド、ドライトさん!?リティアさんが呪われているですって!?早く解除してくださいな!」


「グエェェェ……このウニ腐ってましたよ!

呪いはとっくに解除済みですがまだ体内に魔薬が残っているので、再度呪いが発動しない様に魔道具で浄化しながら、呪いに対する抵抗力をあげているのですよ……こっちのは新鮮ですよ!美味しいです!」


っと首を絞められながらドライトは言った。


「て、てめぇ!さっきの演技かよ!」


「ドライト!私達はあなたが本気で怒ってると思って、心を込めて謝ったのに……!」


シリカとカーネリアが詰め寄ると、ドライトはまたも威嚇しているがセレナ怒られて、シリカ達に謝っていると、メルクルナが聞いてきた。


「でもさ、なんでわざわざその魔道具呪いだけではなく、祝福も呪いと認識されるようにしてたわけ?」


「それは、私が見つけ出した逸材が次々とシリカ姉達に持ってかれたんですからね!

少しは意地悪したって良いんじゃないかと思って、そうしたんですよ!」




[ドゴオォン!]




「誰かすいませんが、引っ張ってもらえませんか?」


「ふぅ……次は魔窟でしたかしら?」


「そうだったわね……でもなんか危険が有るみたいね?」


「大丈夫だよ!俺達でアレナム達を守れば良いのさ!」


「セイネ……離れちゃダメ……」


「いやあの、皆さん?」


「ドライト、少しは反省なさい?」


「そうだぞ、ドライト?少し悪戯がすぎるぞ?」


「「にーちゃ、じょせいにはやさしくだよ!」」


「いや……メルクルナさん!?今度は神剣で斬りつけようて言うのですか!?怒りますよ!」


「な、なんで分かったのよ!?」


ドライトは再度、サルファのパワーボムで上半身が埋まってしまっている、その横を食事を終えたシリカ達とセレナ達が通り過ぎる、メルクルナは神剣で斬りつけようとした姿勢のまま固まっているが……

するとそこに、リティアがおずおずとシリカ達に声をかけた。


「あの皆様……」


「どうしたのですかリティアさん?」


「サルファ様、ドライト様なんですが……」


キャロリンはドライトの近くでオロオロしているが、セイネにアレナムとレイナはシリカ達の横にいる。

そして、同じ様にサルファの側に行こうとしていたリティアが、立ち止まりドライトの方を見つめている。


「リティア、ドライトには反省が必要よ?」


「そうですわ、それにドライトさんは心配しなくても大丈夫ですわよ」


「うん、今回は流石に反省させなきゃダメだ!」


「反省とセクシーポーズを……要求する……!」


そう言って、海猫の肉球亭から出ようとしたが、リティアは皆を止めて言った。


「い、いえ、お待ちください!

そうでわなく、何故ドライト様が上半身埋まると一番力の強いディアン様が手伝っても、抜けないのか不思議でして……」


「「「……あ!」」」


皆ドライトを見ると、ドライトは何時の間にか地面から出てキャロリンの頭にしがみついていた。


「ドライト、ちょっと聞きた「さぁ、シリカ姉!レイナの頭にしがみついてちゃんと守るんですよ!」……」


「い、いえ、ドライトさん、どうしてさ「サルファ姉!リティアはまだ頭に龍を乗せた経験が少ないのですから、速く乗って慣れさせるのですよ!」……」


「ドラ公、さっきディアン様まで参加したのにビクと「リア姉!アレナムが寂しそうにしているじゃないですか!早く乗るのです!」……」


「ドラちゃん……もっとセクシーポーズして……「セクシーポーズ!」凄いセクシー……!」


『『『しゃべる気ない(わね、ですね、ねえな)!』』』


こうしてドライト達は、アレクス観光の最後である魔窟に、1つの小さな謎を残して向かうのだった!




「ドライト様、何故先ほどディアン様とシリカ様達が引っ張っても、全然引き抜けなかったのですか?」


「あれは単に腕を亜空間に突っ込んで固定してたからです、ですから単純な力技では抜けませんでしたよ!

まぁ、私を引き裂くほどの力が有れば、固定された腕が引き裂かれて地面から抜けたかもしれませんが……たとえ祖父ちゃん祖母ちゃん達でも単純な力技では私は引き裂かれませんよ!」


「な、なるほど……」


「単純な技ほど見破ったり、解除するのは難しいですからね?キャロ達もその事を覚えておくと良いですよ!」


「「「「「は、はい、ドライト様!」」」」」


「「「そんな単純な手だったの!?」」」


……最後の謎の解決して魔窟に向かうのだった!

お読みいただきありがとうございました。


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