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旅立ち
バレンタインデーは大成功に終わった。
そして卒業式が来た。
思い出を胸に私たちの前に立っている先輩たち。
中には泣き出す人までいた。
卒業式も終わり、拓也との帰り道。
これが最高なんだと思うと涙が止まらなかった。
「なんで桜がないてんだよ。」
拓也は私が泣いているのに気づき笑いながら押しているバイクを止めた。
「ちゃんと帰ってくるから。な?前も言ったやろ?俺の帰ってくる場所はおまえのとこだって。」
そういって私の頭に落ちて来た桜の花びらをとりノートを破って挟んだ。
「これがおまえの俺の約束の証な。」
そういって、渡して来た花びらを私はそっとポケットに入れた。
まだ咲くのには早い一輪の桜の花びらを見て私たちは二人して笑った。
次の日、拓也の出発の日。
私はお見送りに行った。
「手、出してみ?」
拓也にそう言われて私は手を差し出した。
「ピッタリやな。俺とおまえが繋がってる証。無くすなよ?」
拓也からのプレゼント。
私はまた泣き出してしまった。
今日は笑顔で見送るつもりだったのに。
「泣き虫~」
「うるさい。」
「...じゃー行ってくる。」
「行ってらっしゃい。」
笑顔で言えた。
最後に唇を重ねて、拓也は旅だって行った。




