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078⚫️迂遠な戦略
「陛下、すると、上陸目的地は北の大陸ではないのですか」
「そうだ。どの航路をとっても座礁する。我々の海図には存在しない障壁がある。ゆえに北の大陸への上陸は避ける。」
「では・・・橋頭堡はどうされるのですか。」
「ふん。必ずしも敵の目前に築く必要はあるまい。結果として陸兵の拠点ができればよい。それを海からではなく、陸でつなげていくのだ。」
ゼルド・ファルマ王国は、度重なる航行の失敗から、拙速な侵攻を断念せざるを得なかった。
しかし、侵攻そのものを諦めたわけではない。
遠回りであろうと、最終的に目的地へ到達すればよいという発想である。
長い時間を使える者は、長い旅路を選ぶことができる。
そして、ラグナ・ヴァル・ゼルド王は若く、まだ、人生は長いのである。




