魔法使いマルレーン
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身近な武器や 素手を使った護身に自信がついたので いよいよ 杖を使った本格的な魔法を学ぶことにしました。
師匠として ウィリアムが紹介してくれたのはマルレーン。
まっすぐ伸びた薄水色の髪がサラサラ・キラキラ腰まで背後を彩ります
その瞳は 突き抜けるように青い空のよう
そう 絵にかいたような貴公子タイプの魔法使い。
思わずうっとりとしたまなざしを向けると、すっと持ち上げられた杖の先から水が飛んできました。
けっこうな性格ですこと。
というわけで、杖をホースがわりに 農園で散水の稽古。
最初は杖からほとばしるように水を出せばよかったのですが
そのうち 雨のように 上から畑全体に水をまくよう指導されました。
しかも 植えつけられれているものにあわせて、水の勢いや水の状態まで細かく指定されます。
花ビラを散らさぬように 花園では霧雨を。
野菜畑では 土に穴をあけぬように しかし根元の土に水がしっかりとしみこむように細かな水滴を。
思わず前世で買った、庭の散水用ホースの先についていたノズルの切り替え設定をもっとまじめに研究しておけばよかったと思いました。
たしかあれ、水の噴出設定が5・6種類くらいきりかえられるようになっていたような・・
祖父母が 畑の状態に合わせて 柄杓で水をやるやり方を細かく変えていたのはしっかりと
今でも覚えていますが・・・
やがて「散水範囲を拡げましょう。」の一言で王宮を連れ出されました。
王都近郊の農園へ水やりに。
なんとなんと 箒じゃなくて杖に座って空を飛んでいくのです。
最初 杖にまたがって飛ぼうとしたら、「はしたない」って叱られました。
ちゃんと横ずわりしないとだめって。
でもね、立った状態で、お尻の下に杖を置いて両手で支えてうきあがって・・
そっから先が問題です。
だって 杖の先に向かって飛んでいくわけだけど、
たとえて言うならブランコにのって、両手を鎖じゃなくて横板に乗せた状態で
横向きに飛ぶような格好になるのですよ。
むっちゃ怖くありませんか?
かといって 両手をそろえて杖の先をもって、斜めになった杖の上に横座りと言うのも居心地悪い。
めんどくさいから 杖を抱えて空を飛びました。
イメージとしては 人間が杖を抱えて腹ばいになってそのまま頭の方向に向かってすっ飛んでいく感じ。
私的には サイボーグになった気分で楽しかったんですが・・
マルレーンはブンむくれてウィリアムに言いつけに行くし
ウィリアムは大笑い、町に居た人達は 楽しそうに下から手を振ってくれました。
だって 高速ですっ飛んでいくんですよ。かっこいいでしょ♪
ちなみに マルレーン先生は男性なので 杖にまたがって飛んでます。
だから ウィリアムに、「杖に横ずわりして飛ぶ見本をローズに見せてやれ」と言われ
「男の私に できるわけないでしょう!」マルレーン
「手本も示さず」 命令するだけなら 師匠とはいえんな」冷たく言い放つウィリアム
「だったら好きになさい!笑われるのは私ではありませんから」マルレーン
ということになったのでありました。
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