第4話:生き延びた扉
あらすじ
・ナイフ!
・絶体絶命!
・レミリア!
レミリアが部屋から出てきた。
「騒がしいわね、咲夜」
「申し訳ございません、侵入者が」
「侵入者?」
そういうとレミリアは少し前に出てきた。
「見かけない顔ね・・・。!?」
明らかにレミリアは俺を見て驚いた表情を見せた。
「どうかなされました?」
心配そうに咲夜さんが聞く
「その子、運命が見えない・・・」
「!?」
俺にも聞こえた。俺の運命が見えない?どういうことだ?
絶体絶命的な状況だがそっちの方が気になって考えていた。するとレミリアがにやりと笑い
「面白いわ、興味が湧いてきた。咲夜、ナイフをしまって」
「わかりました」
咲夜さんはそれに応じ、俺の視界にあったナイフが消えた。腕が痛く、俺はその場に座り込んでしまった。
「まずは手当てからですね」
すでに咲夜さんの手には救急箱があった。慣れた手つきで俺は手当てをしてもらった。
「とりあえず、話を聞こうかしら」
レミリアはそういってさっき出てきた部屋へ入っていった。手当てを終えた咲夜さんがそれに続き、俺も部屋に入った。
その部屋も基本紅で、目がチカチカしてきた。
「そちらにどうぞ」
そう咲夜さんに言われたので俺は近くのソファに座った。
「さて」
先に部屋に入って、座っていたレミリアが口を開ける。
「まず、あなたの名前は?」
「あ、裏炎です」
「それで、あなたはこの紅魔館に何の用で侵入したのかしら?」
「いや、俺はあの~、え~と、なんていうか外から来たって言うのかな」
「ああ、そう」
意外にもレミリアの反応は軽かった。
「私も何度か外来人を見ているからね、そんな気はしてたわ。それで何?また紫の仕業かしら?」
「いや、あの扉、というか自分の家の扉を開けたらあの扉から出てきたんです」
「え?」
これには少し驚かれた。
「そう、まあとりあえず外来人なら神社に行かないとね」
「博麗ですか」
「そうよ。咲夜、支度をして、私も行くわ」
「かしこまりました」
咲夜さんは部屋をでて用意に向かった。
「じゃあ私たちは、玄関まで行こうかしら」
「へい」
先にレミリアが部屋から出た。それに続いて俺も部屋から出て、扉を閉めようとドアノブに手をかけたそのとき、手に「バチッ」と静電気が起こった。
今まで味わったことのない強い静電気だった。というかだいたい夏に静電気は珍しい物なのだが、あまり気にせず俺はレミリアに続いた。
俺は広い廊下をレミリアと一緒に歩いていた。ふと、一つだけ聞きたいことがあった。
「あの、レミリア様」
「ん?なに?」
「俺の運命が見えないってのは」
「ああ、よく分からないけど、見ようとすると何か変な力があなたから出てきて邪魔するのよ」
「はあ」
なんのことだろう、特に思い当たることもなかった。考えても分からなかったのでひとまず俺は気にしないことにした。
俺、吸血鬼移動中・・・
玄関までついた。咲夜さんはすでに玄関で待っていた。