新世代「電神 アイオライト=エリクト」
「いやぁーすげぇな、これがアルセイル様ってやつか。伝説は伊達じゃないな。」
背後から聞こえてきたのは知らない生徒。
見た感じ、明らかに敵意をこちらに向けてくる。
「アイオライト!貴方、アルセイル様に失礼ですよ!」
「ククク、そうかぁ?」
身長は180cmぐらいだろうか。
魔術師の割には体がよく鍛えられており、どちらかと言うと戦士のような体つきである。
「別にいいだろ?そのへんの礼儀は気にしないでしょ?ねぇ、アルセイルさん?」
うーん…なかなかイキリ立ってる若者だぁ…
俺の時代にもいたけど、こいつは結構やばいぞ?
メスガキならぬオスガキって感じだな。
見た目がショタなら許されたんだろうが、こいつには少し躾せんとな。
「いいから、さっさとかかってこい。どうせ俺と一戦やりたいだけだろ?」
「わかってるじゃん、アルセイルさん。」
「名乗れ、クソガキが。」
「自分は電神 アイオライト=エリクトだ。エリクト始まって以来の天才だぜ。」
エリクト家か。
あぁ~初代はなかなか自信家だったな。
強い電気魔術を使っていたな確か。
なるほど、エリクト家なら納得だな。
「じゃあ、俺も名乗ろうか。アルセイル=フェノメノン。」
「いいねぇ、これが魔術師同士のやり取りだよな、」
「先手を譲ってやる、来い。」
「それじゃあ先手は頂くっ!」
アイオライトは右目だけ2回瞬時に瞬く。
すると、辺りに電気で出来たファイトリングが出来上がる。
「ほぅ…フィールド展開か…魔力を使いそうだな。」
「マリエルほどじゃねーけど、俺も結構あるんだぜ!」
今度は何のモーションで魔術が発動したかはわからないが、電気の槍が無数に射出される。
難なく回避すると、電気で出来たリングに電気の槍が当たって反射し、また俺へと飛んでくる。
面白いな、初代の奴はこんな方法はなかったな。
「でも、面白いだけだな。」
電気の槍を纏めて掴み、相手へ投げ返す。
「!?」
アイオライトは驚愕を隠せず、回避する。
「どうした天才?まだ始まったばかりだぞ?」




