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雇用を守るはもったいない
「いい会社」はいい会社だ。社員からしても社会からしても。給料もいいだろうし法も守るだろうし。そういう会社に雇われるならいい人材なんだろう。そしていい会社でも間違いは犯す。儲からない事業に手を出すことはある。そのような状況になったら速やかに撤退すべきだ。だが、できない。まあ、プライドもあるだろうし、勢いもあるだろうし、責任をとりたくないとか、いろいろあるだろう。それらはすべて無駄になる。その会社にとっても、国から見ても。国から見ても無駄なのに「雇用を守る」という国の方針は無駄を続ける方向に力になってしまう。儲からないものを作り続けないために、儲からないものを作り続けることにいい人材を縛りつけないために、雇用は守られるべきではない。人間が守られればいいのだから。人間は食っていければどうにでもなる。無職が体面が悪いと思う人なら仕事を探すだろう。いい人材なんだから引く手もあるだろう。そう、雇用を守るはもったいないことをしているんだ。