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雇用の変化に対応する準備
まともに経営している経営者は法を守るだろう。そして「雇用を守る」を粛々と実施する。それを逃れようとする経営者も現れる。彼らは「雇用を守る」コストを支払わない分、市場で勝つ。国が法を守らないことを推し進めている、そういう言い方もできてしまう。
「雇用を守る」は何を実現したいのか。安定した収入だろう。生きていくだけのギリギリの収入。まあ、それでいいという個人も大勢いるんじゃない?。だけど国としてそれでいいのか?国の寿命は人より長い。国より人は先に死ぬ。そういう人がたくさんいれば人口は減っていく。国は緩やかに死ぬ。
自らが死んでいく方針はそもそもおかしい。適者生存の逆だ。生き残る方針が必要だ。生きていくギリギリの収入じゃダメだ。仕事を失っても家庭を作り、子供を作り、子供を育てられる収入が必要だ。それだけの収入があればついでに「違う仕事をする準備をする」だけの収入が得られるだろう。雇用の変化に対応する準備をする費用が賄えるはずだ。