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国の予算の全体を絞ろうなどと考えちゃうと
「お金は大切」は?です。少なくとも全ての人にとって大切とは言えない。いや、言い方を変えよう。「お金は大切」です。わずかな例外を除いては。お金を発行した国にとって発行したお金が「大切」と思われることが大切、重要なことと言える。価値あるものとして受け取ってもらえることがこそが重要なんだ。だから国や国の立場に立って物事を考える人にとって大切ではないんです。
厄介なことに「お金は大切」と考えて国を運営したり、国の将来を考えても支障が起きることは少ない。「お金は大切」だと思って行動することと「発行するお金を使う人に大切に思ってもらう」はほとんどの場合では重なる。使うなら効果的に使おうと努力するのはいいことだね。でも、「お金は大切」と考えるあまり、国の予算の全体を絞ろうなどと考えちゃうと途端に支障が出てくる。そして絞った人達は何の痛みも感じず、国民が痛めつけられることになる。