17話
季節は巡り夏。
今年の夏は猛暑らしく、とても暑いですね……。
わたくしは、完全に夏バテです。
食欲すらありませんし冷たい床に、ぐったりと寝そべっていると、わたくしを心配して父様から、お出かけの提案です。
「セリ大丈夫かい?良かったら、夏が終わるまで、海の都で過ごすかい?」
「海の都??」
海水浴ではなくて??
「そう、海底の都、竜宮。海底の場所だから、暑くも寒くも無く過ごしやすいよ」
海底の都、竜宮、初めて聞く都の名前です。
この国のどこか?ではないですよね?
父様は、天界から来たらしいから、天界の都でしょうか?
「どこにあるの??」
「名前の通り、海の中にある都でね。神と精霊、妖精、人魚、冥府の鬼、様々な者が行き交う場所でね。沢山のお店があって、三界の珍しい物も沢山ある賑やかな所だよ」
ふぁ~♡聞いただけでも、なんか楽しそうですね~♡
その上、この暑さから逃れられるなんてサイコーです♡
わたくしは、起き上がり、父様の手をとり、大喜びで、返事をしました。
「行く♡」
「うん、うん。じゃあ明日、出発しようね」
明日からとは、随分と急ですね。
夏の終わりまでって、長期だと思うのですが…。
泊まる所とか、荷造りと色々、大丈夫なのでしょうか?
すらと、二羽の白い鷹が、窓からいきなり部屋の中に入ってきました。
「やあやあ、主、久しぶりだね~」
「主、久しぶりだな。どうかしたのか?」
いきなりのことに、驚きを隠せません。
「鷹さんがしゃべった……すごい~!!」
「セリ、彼らは、鷹ではなく、僕の神器だよ。少し体が大きい方が、大通連、こちらにいるのが、小通連だよ」
父様が、鷹さん達を紹介してくれました。
「僕は、大通連、よろしく頼むよ」
「俺は、弟の小通連だ。兄者共々よろしく頼む」
兄弟なんですね!
「わたくしはセリ、よろしくね」
「神器?、じゃあ、けんちゃんと同じ??」
けんちゃんの他にも、存在してたんですね。
「そうだよ。神器は、神の神通力が、その身の中に収まらない無いくら、高まって溢れでる時、生まれるんだ。神器達は、獣の姿で、自らの意思を持つ。」
「へえ~」
「彼らは、それぞれ独立した存在になってるので、分離した神通力が、戻る事は無いけれど、神器には、その身を武器に変えて、自らの神通力を使い手に与える、能力があるんだよ。だから、彼らの事を、神でもあり、武器にもなるの事から、神器って呼ぶんだ」
おお、そうだったですか……!!
「じゃあ、けんちゃんは、わたくしの神通力から生まれた、神様で武器??」
「そうなるね」
けんちゃんは、わたくしが、母様から、引き離され時からずっと一緒。
父様は、神器の事を知っていたから、けんちゃんに驚かなかったんですね。
カヤメにサラ、兵士さん達も、最初すごく驚いたなぁ~。
そして、この鷹さん達が、父様の神器。
でも、今まで、一度もけんちゃんが、武器になった事など無いのですが……
「どうしたら、けんちゃんを、武器に変えられるの??」
当然、父様なら知っていますよね?
この際だから、色々父様に教えもらいましょう。




