スキルランク
「なんだこれ……」
「他にも色々あったのですがステータスに反映済みのものは排除しました」
どういうことだ……。
いや覚えている限りだと【攻撃強化】とかあったか……?
「えっと……どこから説明しましょうか」
鑑定スキルでここまで細かくでることが想定外だったが、それよりもスキルツリーがすごい。
「現時点で可能性が示唆されているスキルの強化や分岐が示されるのが、スキルツリーの部分です」
「なんかすごいスキルが並んでるけど……」
「取得条件を満たしているわけではないですが、その方向に進めば取れるだろうというものですね。私もここまで多岐に渡るスキルは始めてみましたが……」
まあそうだろう。
【ネクロマンス】が特殊なせいだ。殺した相手の能力を次々【魂吸収】で自分のものにしていった結果、いまの状況がある。
「じゃあここからどうなっていきたいかで、進め方を考えればいいってわけか」
「そうなります。レベルがおかしいので正直、このまま剣士でも遠距離武器に特化してもかなりの活躍はできると思いますが……」
「これがあるのは【ネクロマンス】のおかげだからな」
「【魂吸収】ですね」
隠しても仕方ない。というよりこれから先パーティーとしてやっていくのであればいずれわかることなので先に言っておくことにする。
「【ネクロマンス】の【魂吸収】で、俺は殺した相手のスキルを取得できる」
「なるほど……それでここまでの……」
「【魂吸収】はステータスにも反映される。俺がダッドを倒せたのはそれだな」
「道理で強いはずですね……Bランク相当かと思いましたが、殺せば強くなるというのであればSランク……いえ、兄よりも強くなるのは十分可能です」
目的の人物を知る人間というのは便利だな……。
「ちなみにヴィルトはなんのスキルがあるんだ?」
「兄はもともと剣士ですから、【剣術】スキルはおそらくもうLv50を超えていると思います」
「50か……」
【剣術】持ちのゴブリンを倒せば追いつけるかも知れないが、感覚としても倒した分だけレベルがあがるというのは30あたりで限界になるのがわかる。50までは到達できないだろう。
「そこから派生した【剣術の極意】や複数の剣技系のスキルは取得しているはずです」
「まあ、剣で勝とうとは思わない」
「それがいいと思います。そして兄が強い最大の理由となったスキルはこれです」
そう言ってまたスキル名を書き出してくれた。
【運命操作】
「これは……」
「スキルにはその希少性と能力の大きさなどからいくつかランク付けがあるのですが……これは最上級、【神級】のスキルです」
「【神級】……」
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