1-1 ようこそ、我が「楽園」へ
今作が初投稿です。温かい目で見守っていただけると助かります。
「さァて、次はそこのチビってるお前だァ…!泣き叫べェッ!」
「い、嫌だっ!なんで私が、こんな所で死ななければならないんだっ!」
「運が無かったんだろうなァ…?ギャハハハハァ!」
「うぐぅっ!こんなっ…社会の底辺にっ…!ガハッ…………」
日曜の昼、いつもならば子供の泣き声と機械音声のアナウンスが響いていたはずのショッピングモールは、血飛沫と悲鳴が混ざり合い、まさしく地獄絵図と化していた。
「や、やめろっ!妹には手を出すなぁっ!」
「ギャハハハハハァ!じゃあお前からあの世に送ってやるよォ!」
もはや外の警察官達の制止する声には何の力も残されていない。テロリスト達に刺し殺される人、逃げ惑う人々に押し潰されて死ぬ人。外に出れると思ったのか、5階の窓から飛び降りて死んでしまう人もいた。
「散々逃げてくれたなァ…?そんなに死ぬのが怖いかァ?ギャハハハハハッ!!」
「……何が可笑しい?お前はっ!何故こんなことをするんだっ!誰にも殺されるような罪はない!お前が命を奪い取る理由にはなり得ないっ!」
「…何故殺すッて?そりャあ、こんな腐りきッた世の中、生きている意味は無いだろう?俺は殺しているんじャあないッ!救済してやっているのさァ!……お前も、今すぐあの世に送ってやるよォッ!」
「グハッ……」
「お兄ちゃんっ!!」
俺の肉を切り裂き、心臓に刃が突き刺さる。俺の身体にゆっくりと床が迫り、打ち付けられる。
最期に聞こえたのは、テロリストにナイフを突き立てられた、妹の悲鳴だった。
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「…………あれ?此処、何処だ?」
目を醒ますと、俺は、一面真っ白で何もない部屋にいた。
「さっきまで俺、何してたんだっけ?……確か、ショッピングモールに行こうって言われて、それで……ッ!?」
そうだ、忘れていた。突然テロリストが現れて、俺は…………
「じゃあ、俺は助かったのか…?」
「イイエ。貴方ハ、此処ニ来タ午後2時31分時点デ既ニ死亡シテイマス」
「ッ!!?」
後ろを振り向くと、何時の間にか大きなモニターが置かれ、その中には中性的な見た目をした何かが映っていた。
「あんた、誰だ?ここは何処だ?妹は助かったのか?俺は…死んだのか?」
「私ハリオン。主ニ作ラレタ管理AI。貴方達、主ニ選バレタ人間達ヲ此処ヘ連レテ来ルノガ私ノ役目デス」
「選ばれた?何にだ?」
「………伝エルノヲ忘レテイマシタ」
ええ……?
「改メテ御説明シマス。オメデトウゴザイマス、柊結人サン。貴方ハ、我ガ主ニヨリ、プレイヤートシテ二度目ノ人生ヲヤリ直ス権利ヲ手ニ入レマシタ。トハ言ッテモ、全ク違ウ我ガ主ガ創リ出シタ世界【楽園】デ、デスガ」
「二度目の…人生…?それに、俺は本当に死んだってことなのか……?」
「何度モ言ワセナイデクダサイ」
正直言って全く状況が理解できない。未だにリオンとやらが言ったことも…俺が死んだと言うことも、納得できなかった。しかし、もう二度と時を刻まないであろう、ピクリとも動かない心臓が、奴が言っていることが本当だと言っているような気がした。
「その世界って、どんな世界なんだ?もう、元の世界には戻れないのか?」
「主ノ世界デハ、一人ヒトリ、全ク違ウ【異能】ガ与エラレマス。ソノ【異能】ヲ駆使シ、【楽園】ニイル【ラスボス】ヲ倒ス事ガ、ゲームクリア条件デス。ゲームクリアスルコトデ、ソノ時点デ生存シテイタプレイヤーハ、全員元ノ世界ヘ戻ルコトガ出来マス。生存シテイレバ、デスガ」
なんとなく理解することができた。どうやら俺は、相当に運が良いらしい。
「その【楽園】とやらには、妹は……唯華は、いるのか…?」
「ソノ方ハ存ジ上ゲマセンガ、可能性ハアルカト」
「なら、答えは決まってるさ。俺も【楽園】に連れていってくれ」
「了解シマシタ。ソレデハ、コノ扉カラ入ッテクダサイ」
こうして俺は、新しい世界、【楽園】に足を踏み入れた。
TO BE CONTINUED
基本的に週一投稿です。今回は3日連続投稿です。




