モブ系魔王〜勇者も女神もぶっ祓(ぱら)って、世界を白紙に戻すまで〜

平凡、地味、存在感ゼロ。
高校二年の眞白京太は、まさに「通行人A」レベルのモブ男子だった。

――はずが。
授業中にうたた寝して、目が覚めたら異世界の祭壇！？

女神いわく「七人の勇者を召喚しました」とのこと。
……おい、数えろ。どう見ても八人いるぞ。

「すみません、手違いで呼んでしまいました」
そう言われ、勇者資格ナシ。
神器も加護もナシ。
帰還手段もナシ。

――完全にモブ以下扱い。
「通行人A」から「村人B」にでも転生しろと？
洒落にならん。

……と思いきや。

「可哀想に」

耳に響いたのは、世界を白紙に戻す“魔王”の力を告げる声だった。

勇者たちは「絶対正義」の象徴。
だが俺は、虐げられた者たちの慟哭を背負い、影の魔王として立つ。

勘違いと陰謀、笑いと絶望がごちゃ混ぜに暴走する異世界反逆譚。
――モブ系男子、まさかの魔王就任！？