入店3回目 8 ~こ、これが私ですか!?~
自分のイメチェンに関して、朝の幸子さんとのやりとりで私はすっかり満足して、その日は一日いい気分で過ごせると思ってました。
ところが、そうはいかなかったのです。
私の変化に言及してくださるのなんてせいぜい幸子さんくらいだろうと思っていたのに、その後出社してきた男性社員の方々が口々に驚きを告げていかれるのです。
それだけならまだいいのですが、男性社員の皆さまの態度もなんだか変でした。
私が宅配の重い荷物を運んでいればすかさず代わりに持とうとしてくださいますし、資料をコピーしていけば大袈裟に褒められます。
今まで私は社内で幸子さんの付属品程度の扱いしか受けて来なかったので、この社員の皆さまの急激な変化にはかなり面食らいました。
これがいわゆる「ちやほやされる」というやつでしょうか。
でも何だか複雑な心境です。
外見が変わっただけで周囲の対応はこんなにも違うのでしょうか。
確かに、外見も大事です。
人の印象というのは第一印象で決まることが多いらしいですが、その第一印象を決定付ける重要な要素はやはり外見でしょう。
しかも、外見は内面の影響を受けるとも聞きます。
外見が美しい人=内面も美しいとは限りませんが、内面の美しさというのはやはり外見ににじみ出るのではないでしょうか。
だからといって・・・。
外見が変わったからと言って内面も即座に変化するわけではありません。
私は私で中身はちっとも変わってないのに・・・。
男性社員の突然の「女性扱い」には戸惑うばかりです。
逆にブルダのホストさんたちは私の外見が変わったからと言って態度を変化させるようなことはありませんでした。
ホストさんたちは日々いろいろな女性を目にしていらっしゃるでしょうから当然といえば当然でしょうが、外見が変わろうが変わるまいが私のことを褒めてくださいました。
よく「顔が褒められなかったら髪型や服装を褒めろ、それでも褒めるところがなければ持ち物を褒めろ」と言いますが、まさにその通りに私の中の美点を見つけて褒めてくださるんです。
それに、私のことを徹頭徹尾女性扱いしてくださいます。
女性の扱いに長けたホストさんと男性社員の皆さまを比べてはいけないのかもしれませんが・・・。
私の中の割り切れない思いはしばらくの間残り続けました。




