初回 3 ~シャンパンコール~
「タイムカード押してくるからここで待っててね」
そう言い置いて、純さんは一旦お店の中へ消えていきました。
途端に手持ちぶさたになった私は、好奇心も手伝ってキョロキョロと辺りを見回します。
私のようにオープンからいらっしゃるお客さまは何人かいて、皆さま同じようにホストさんとご一緒です。
年齢は・・・私と同じくらいかな?
純さんに以前うかがったところ、お店にいらっしゃるお客さまの年齢はまちまちだそうです。
服装も、確かに皆さまカジュアルな感じです。
そんなお客さまの中で、ある一人の女性が目に止まりました。
身長154センチの私よりさらに小柄なその方は、腰まである長い髪をしてらっしゃいます。
対して、一緒にいらっしゃるのは白銀の髪をした背の高いホストさん。
私からは後ろ姿しか見えませんが、この女性絶対可愛いです!
もう、私ですらはわわわとなってしまうので、男性からしたら無条件で守ってあげたくなること必至です。
その方の後ろ姿に萌えていた私ですが、同時にこんなことも考えていました。
男性はきっとみんなこんな小さくて儚げで守ってあげたくなるような女性が好きなんだろうな、と
多分、純さんだって・・・。
「お待たせ。行こうか」
そこで純さんが戻ってらしたので、私の思考は一旦停止。
いよいよだと思うと緊張感が戻ってきて、手にじんわり汗がにじみます。
防音仕様の重そうな扉を開けると簡易的な受付のような台があり、そこにいた男性(いわゆる黒服さんという方ですね)に身分証を提示。
本人確認が取れたところで座席に案内されます。
私が通されたのは、壁際の二人がけのソファ席。
「何飲む?」
壁を背にした側に座ると、早速純さんが尋ねてきます。
スラスラといくつかの飲み物の名前を挙げられたのですが、当然覚えられずメニュー表を見せていただきました。
結局私が選んだのは烏龍茶。
・・・何の面白味もないですね。
ブルダの場合、初回で来店すると焼酎一本がついて割り物飲み放題なのですが、お酒を頼む勇気はありませんでした。
もともとあまり飲める方ではないのですけど、緊張のあまりお酒の力を借りようとして逆に醜態を晒してしまうことを恐れました。
烏龍茶をお願いすると、純さんはどこかへ行ってしまわれます。
ブルダの店内は、よくドラマや映画なんかで目にするホストクラブそのものでした。
天井にはシャンデリア、照明は暗めで、ミラーボールの赤や青の光がくるくる回っています。
ちょっと大きめの音楽がかかっていて、壁はやっぱり防音仕様でクッションが効いています。
ブルダは装飾も華美でなくてシックな感じ。




