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Scene23


その日からリクはひまわりが成長してくのが楽しみになった。


リク(ひまわりが家族のものではないとすると、やっぱりオレが誰かからもらったものか?)


そこでリクはナオとケントに聞いてみることにした。


リク「変なこと聞くんだけど、オレにひまわりをプレゼントしたことってある?」


ナオとケントはまじまじとリクの顔を覗き込みながら言った。


ケント「リクって変なこと聞くって言って、本当に変なこと聞くよな?」


リク「ああ、変なこと聞いてる自覚はある。」


ナオ「ひまわりっていうか、花なんて誰かにもあげたことなんてないわ。」


ケント「ナオがあげるのは、花じゃなくて、おにぎりだもんな!」


ナオ「ちょっと今、花より団子って思ってたでしょっ!?」


ケント「いやいや、そんなこと思ってないって。オレが思ったのは、花よりおにぎりだから。」


ナオ「やっぱりっ!それ同じことだからっ!」


ナオとケントのやり取りが聞こえなかったようにリクは言った。


リク「そうか。だよな・・・。」


ナオ「何でそんなこと聞くの?それって、例のもう1人の子の続き?」


リク「ああ、まあそんなところ・・・。いや、ウチにひまわりが置いてあって、家族はそのひまわりことを聞いたんだけど。誰も憶えてないんだ。だから、ひまわりって、オレが誰かからもらったんじゃないと思って・・・。」


ケント「ひまわりかー。まあ、高校生のチョイスとしてはなかなか渋いな。」


ナオ「じゃあ、何でひまわりがあるのか、誰も分からないってこと?」


リク「そうなるな。」


ケント「怖っ!っていうことは、見知らぬ誰かが、リクの家にひまわりを置いて行ったってこと?」


リク「それもなかなか無いと思うけどな・・・。」


ナオ「ちょっと待って。何でひまわりをもらったのリクだって思うの?」


ケント「ご明察っ!」


リク「いや、それは・・・。」


ナオ「それは?」


リク「いやー、母さんが何となく、オレが誰かからひまわりをもらったんじゃないかって。」


ケント「それだけ?」


リク「それだけ。」


ナオ「でも、それが本当だったら失礼な話ね。」


ケント「何で?」


ナオ「何でって、それが本当だったら、そのひまわりはリクへのプレゼントだった訳でしょ。多分女性よ。そのプレゼントをくれた人のことを忘れるなんて。」


ケント「確かに。リクらしくないな。」


リク「だよなー。オレどうしちゃったんだろう。」


ナオ「でも、それって確定した訳じゃないんでしょ。リクが覚えてないなら、やっぱりもらったものじゃないんじゃない?」


するとナオが携帯を持って調べはじめた。


ナオ「花を送るっていうことは特別だよ。花言葉を調べれば、花を贈った人が絞られるかも。」


リクとケントはナオの携帯を覗き込んだ。


ナオ「ひまわりの花言葉。「私はあなただけを見つめる」「憧れ」なんて出て来た。」


ケント「ちょっと重いな・・・。」


ナオ「でも、少なくともリクに恨みがある人間ではないと思うよ。」


リク「ナオ、サクッと怖いこと言うなよ。」


ナオ「でも、「偽りの愛」っていう花言葉もあるみたいだよ。」


ケント「何だよそれ。そんなこと知ったら、もうひまわりもらっても嬉しくなくなるじゃん。」


ナオ「やっぱり、花言葉だけじゃ難しいか。でも、黄色いカーネーションの「軽蔑」、黄色いバラの「愛情の薄らぎ」、黒いバラの「憎しみ」よりはいいんじゃない。」


そう言ってナオは笑った。


ケント「少なくとも悪い意味でひまわりを送る人はいないよな。ひまわりって元気が出るようないいイメージしかないし。」


リク「ああ、悪い気はしないんだけど、オレ、すごく大切な人から、そのひまわりをもらった気がするんだ。」


ナオ「だったら忘れるなよ。」


ケント「そうそう。もし憶えてないんだったら、オレはすごく大切な人からもらってない方に賭けるぜ。」


ナオとケントは笑った。


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