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青年の屈辱  作者: 船五郎
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家の財政難

立花家は次第に生活困難な状況に追い込まれていく。

勇樹は学校に入るのが楽しみだった。ところが勇樹の父親はそのころトラブルに巻き込まれていた。事業上の問題で訴えられていたのだ。

やたらと裁判続きで事業をすることができず、家に生活費をいれることが困難になっていた。

立花家の生活はだんだん困窮していった。


勇樹の父親は再び一緒に暮らすことになった。勇樹はこの父親が大っ嫌いだった。ただこの父親しか将来の夢を叶えてくれる人はおらず、自分の中で受け入れるしかなかった。


勇樹の姉はしきりに宗教の入信を勧めるようになった。

「勇樹、あなたは宿業を背負っているのよ!このままだと学校にも入れず、一家全員首つり自殺しなければならなくなるよ!」

しかし勇樹は拒み続けた。

勇樹はこの姉の言う宿業にピンときた。そういえば自分の人生て何か呪われているような節がある。


結局勇樹は半年経っても学校に入れず、先に見送りになった。

その後、家は差し押さえられてしまった。一家は借家に引っ越し、新しい転居先を探すことになった。

そのころ「クロ」は行方不明になっていたのだが、「テツ」はちゃんと飼われていた。勇樹はなんとしてもテツを新しい転居先に連れて行きたかった。ところが新しい転居先は都心の分譲マンションしかない、と聞かされ愕然とした。

勇樹には新しい生活で犬のいない生活など考えられなかった。マンションでは犬など飼うわけにはいかない。それがものすごく悔しかった。テツのいない環境で新しい出会いがあるのは嫌だった。

勇樹は自分の運命に何か因縁めいたものを感じ、それを取り去るいい方法はないか?と書店で開運方法などを書いた本を探すようになった。


その後、立花一家は都心のマンションに引っ越した。テツは貰い手が決まった。

しかし勇樹は諦めなかった。「テツ、必ずいい方法を探しだし、むかえに来てやるからな!」

勇樹はそう決心した。

自分の運命に翻弄されながら、勇樹はある決心をする。

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