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第10話 王都と強くなりたい理由

前回のあらすじ

キラーン☆みんな大好き風精霊のシルちゃんだぞ?

..........

はい。そんな要素一切なかったですね

「やっぱり王都は広いな...」

「人が多いですね~...」


精霊契約から数日後

俺達は家族全員で王都に来ていた。ここベルクロード王国は他国との仲も良好で様々な貿易が行われており、人族の他にも獣人族、亜人族などと様々な種族が共存している。その為街を行き交う人の数が他国とも比べてとても多いので必然的に街も大きくなるという訳だ


「2人とも、後で観光出来る時間を作るから落ち着きなさい」

「「はーい」」


今回は第1王女の婚約披露会とパーティーでの貴族達への挨拶などを目的としている。俺は未だ社交界は苦手なのでとても憂鬱だ。しかも辺境伯の子という地位に居る俺達兄妹には色々な話が舞い込んで来る。婚約者や縁を繋ぎたくて話し掛けてくる輩も多いだろう。正直逃げ出したい気分だが仕方ない。そう思い俺はこの後の王都観光に向けての考えを巡らせる

イヴ、良さそうな店があったらマップにマーキングしといてくれ


『分かりました。しかしマスターは本当に食べるのがお好きですね』


当然だ。それに俺は日本人の記憶もあるからこの世界の人と違って少々舌が肥えている。美味しいものには目がないのだ


「お兄さま!観光楽しみですね!」

「そうだね」


この後俺は厄介な騒動に巻き込まれることになるのだが、そんな事になるとは知らずまた別の事に意識を向けるのだった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「さあ着いたぞ」


王都に到着してから馬車で走る事数分、俺達は王都の貴族街にある屋敷にやって来た


「「「「「お帰りなさいませ」」」」」


屋敷に入りメイド達が出迎え、荷物を預ける

正直地球での感覚が残っている為未だに慣れない。まあ顔に出ない程度にはなったにだが

メイドに案内されリビングへと入りソファに座ると父上が話を始めた


「ではこれからの予定について話しておこう。まず、明日は用のある貴族に俺が会いに行くだけなので特にはないが明後日に婚約披露会が開かれる事になっている。なので明日なら観光の時間が取れるから行って来るといい」

「ただ少なくとも護衛は必要よ?あなたが強くてもこの歳の子供だけを歩かせる訳には行かないもの」

「それくらい分かってますよ母上」

「なら良いけれどね。クロスは時々無茶な事をしようとするから心配だわ...」

「あはは....」


俺に関しては乾いた笑いしか出ない

自分でも認めてはいるがやっぱり人に指摘されると辛いなぁ...


『自業自得です』


イヴはほんとに手厳しいね!もうちょっと優しくしてくれても良いんじゃないかな?


『いえ、マスターはあまり自重をしないので私が多少厳しく行かないととんでもない事になりそうですし』


そこまで言うか...まあ良いけどさ。


「お兄さま!また私の魔法を見てくれますか?」

「うんいいよ。僕もちょっと体を動かしたいからね。庭にでも行こうか」

「はい!」

「セレナは精霊と契約したって言っていたな。2人とも頑張れよ!後、クロスは程々にな」

「えと、うん。気を付けるよ」


そういって俺達は部屋を出て庭に向かった


「そういえばお兄さまは時々無茶な訓練をしますよね。なんでそんなに強くなりたいんです?」


廊下を歩いているとセレナは急にそんなことを聞いてきた


「え?そうだな...僕は誰も...大切な何かを失いたくないんだ」

「大切な...なにか?」

「うん。もしもこれから先、誰か大切な人を失うことになるかもしれない。そんなことになったら僕は絶対に後悔する。だからそうならないよう誰かを守れるくらい強くなりたんだ」

「お兄さま...」

『マスター...』


強くなりたいのはもう誰も失いたくないから。

前世で俺は大切な兄を...死なせてしまった

よく一緒に遊んでくれて話を聞いてくれるとても優しい兄だった。だがある日、俺はそんな人が目の前で死んでいく様をただ見ていることしか出来なかった。あの時は俺は子供でとても何かが出来るわけじゃなかった。だがそれでも本当に見ているだけでなく何か出来ることがあったんじゃないか。そう考えてしまう

だから俺はもう繰り返さない。決して大切な人を失わない為には強さが必要だ。だから強くなる

もう後悔しない為に誰も失わない為に


「...なんか変な空気になっちゃったね。良し!じゃ「お兄さま!」...どうしたの?」

「私も...私もお兄さまを守れるくらい強くなりたい!です...」

「.....!!」

「だからもっと教えてください。強くなる為に!」

「...そっか。分かった今日からはちょっと厳しく行くぞ!ついてこれるか?」

「当然です!」


それから俺達は家族に呼ばれるまでひたすら魔法の練習に明け暮れたのだった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


所変わってとある森では

数人の冒険者と一体の生き物が向かい合っていた


「ば、化け物だ...」

「お前は一体なんなんだよ!」


と絶望する冒険者たち。

彼らはCランクの冒険者で弱いわけでは無いのだがその生き物にとっては取るに足らないものだった


「ははっ...私が何者かですか...そうですね、一言で言うならば...「悪魔」という存在ですかね。光栄に思いなさい。あなた達は私の糧となるのですから」


その日1人の悪魔によっていくつかの冒険者パーティーが壊滅させられたという


「ふぅ...やはり()()()()()()()の私ではこんなものですか...まあ良い。また喰らえばいいのですから」


そう言って悪魔は次の獲物を探し求めて姿を消した


ちょっとシリアスなシーン入れてみました

強くなりたいのは誰も失いたくないという理由でした

これを試しに知り合いに見せた時

それは相手の為でなく自分の為では?と言われましたが

それで良いんです。人の為なんて言う高尚な理由なんて

要りません。人の為でなくあくまで自分の為と言いきる

それがクロスという人間なんです


それとこれを投稿した後

投稿感覚が空くことになるかもしれませんが

失踪という訳では無いのでご安心くださいm(*_ _)m

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