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天使だって怒ります(陽菜視点)

「ウリエル様、大丈夫ですか?」



拉致されてから三日経ちました、結城陽菜です。

ウリエル様が何故か傷だらけです。



「あー……ちょっとな」



アザだらけな上に切り傷もある。

しかも私が来る少し前に負ったのか、まだ血が流れている。

光属性の下級治癒魔法を使って、傷を癒す。



「サンキュー」


「いえいえ」



傷が治ったのを確認し、ウリエル様に資料を渡す。

ウリエル様はそれを読み始めた。


ただいま私、ウリエル様の顔を見れません。

理由は、ウリエル様が無表情なこと。

今までウリエル様の無表情は見たことなかったんだよね…。

しかも怒ってる雰囲気なんだよね。

怖くて見れない。


仕方なく、体育座りで資料を持つウリエル様の手をなんとなく見る。

意外とゴツゴツしてて、まさに男って感じの手だ。

レインさんと同じように剣を使うのかな?



「……陽菜」



観察していたら名前を呼ばれ、思わず怯えた。

ウリエル様の声から、感情が無いから。



「う、ウリエル様…?」


「前に油断させるためにつけたままにすると言ったが、撤回だ。これとこれ、壊せ」



そう言って、首輪と腕輪を指差して彼は怖い笑みを浮かべる。



「陽菜は主が保護すると決めた存在、その存在を人間風情が奴隷にするとは…笑わせる」

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