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出ていく瞬間
嫌ってるくせにわざわざ用意してくれたらしい、荷物を渡される。
思わずそれを凝視し、そして目の前に立つ男を見上げた。
僅かにうねりのある銀髪は胸元まであり、切れ長の瞳は碧。
左目の方には細い鎖が垂れたモノクルをつけてる。
ファンタジーの宰相のような服装。
かなりの長身イケメン。
そういえば友人になったあの子から、前にこいつは二十歳で身長180だって聞いたな。
縮めばいいのに。
私が見ていることで嫌そうな表情をしているが、わざわざ用意してくれたんだ。
礼だけでも言わんと。
「ありがとうございます、宰相様」
言いながら下げた頭を上げると、目を見開いてる。
私をお礼も言えないと思ったのか、失礼な。
まぁ、いいや。
「この一ヶ月、お世話になりました。私は今日、この時からあなた方とは無関係となります。それでは、さようなら」
素早く言い、ピンクの可愛いリュックとなってる荷物を背負う。
そして宰相様に背を向け、城門から出る。
天宮月華、十二歳。
異世界に来て一ヶ月、私ともう一人を召喚した城を出ました。
短い、ですね。
すみません…。




