第三十三話
配信から数日後。詩は今、G・L・Vの本社の方へ来ていた。目的としては数日前に連絡したスカウトに対しての契約のためである。全員で行かなかったのはどうせ同じ契約内容という事になるので自分一人だけ来て、書類などを受け取るためである。そうして来て切ると、入口には先日お世話になったマネージャーさんがいた。おそらく案内係なのだろう。その人に近づき挨拶を交わす。
「カラーイッシュの詩さんですね。おはようございます。本日はご足労いただきありがとうございます。今回の案内をする、マネージャーの大導寺千尋です。おそらく皆様のマネージャーにもなると思いますので。よろしくお願いします。」
「おはようございます。えっと、千尋さんと言えばいいですか?それとも、マネージャーさんと言えばいいですか?」
「呼ぶときはマネージャーで大丈夫ですよ。」
「分かりました。では、このまま着いて行けばいいですかね?」
「ええ、このまま着いていただければ大丈夫です。」
そうして、僕たちは建物の中へと入っていったのだ。
建物の中に入り、エレベーターに乗り、応接室のようなところに通された。そこでマネージャーさんに待っているように言われたため。椅子に座りしばらく待っていた。しばらくすると扉がノックされた。扉越しに入っていいか聞かれそれに反応すると、扉が開きしわがなくぴっちりとしたスーツを着た男性が入って来た。
「お待たせいたしました。今回の契約を担当させていただく、G・L・Vで本部長の職についている宮永大輔といいます。先日は名刺も渡す事も無く、すいませんでした。」
入って来たのは、配信の日に謝罪に来た上層部の人であった。そのことに驚きしどろもどろになってしまったが。
「あ、頭を上げてください!名刺の件は気にしていないので大丈夫ですから!それよりも。契約の話をすぐにしちゃいましょう!」
そうして、話を切りあげ、部屋に合った机に向きあった状態で座る形になった。
「それでは、今回の契約をさせていだたきます。契約内容ですが前回説明した事以外に何か追加したいことなどありましたら、今でしたら追加することが出来るのですが何かありますか?」
「えっ、つ、追加ですか!?ちょっと考えさせてもらってもいいですか!?」
いきなり、内容を追加できるというとんでもないことになり少し考えることになった。
いきなり、内容の追加と考えてなかった。でも、ここまでいい条件なのに何か追加する事なんてあるかな~?・・・・あっ、あのことを一回聞けばいいじゃんか。
「あの~、一つ聞きたいんですけど、僕たちの使う楽器を更新する際の購入費とか消耗品と課の費用はどうなる感じですか?」
「そういえばそのこと話していませんでしたね。すみません。その事ですが、購入費の三割をうちの方が持つ形になります。ただ領収書が必要になりますので、保管などをお願いしたい形です。」
「分かりました。それ以外はないので、そのことを契約に追加していただければ大丈夫です。」
「分かりました。では、これ以外には追加はないという事で大丈夫ですかね?」
「はい、大丈夫です。」
そうして、契約内容はこれで完全に決まったのである。
「では、今追加した内容を入れた契約書を作ってきますので少々お待ちください。」
そういうと、宮永さんは部屋を出ていった。契約がもう終わるそう思うと一気に体の力が抜けてしまい、座っている椅子に背中をだらんと付けてしまった。
そうして、しばらく部屋の中で待っていた。書類が出来るまで時間が結構かかっているようではあったがその間、スマホを触り情報取集のようなことをして時間をつぶしていた。しばらくすると、再び扉がノックされたので返事を返した。入って来たのは分厚い封筒を抱えている宮永さんであった。
「おまたせしまた。こちらの封筒の方に契約に必要な書類が入っています。また、返送用の封筒も入っていますので、そちらで、送っていただければ大丈夫です。」
「そこまでしていただきありがとうございます。」
そうして、封筒を受け取り今日のやることは終了したのである。
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