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第二十八話

配信が終わった直後、UTA達は疲れが出てきたのかその体を床へと崩した。


「はあー。疲れたー。」


「演奏失敗とかしてなかったよね?」


「僕も。いつもより頑張った。」


「は~あ。もう動けない~。」


「こんなみっともない姿、見するかー!」


そんな感じで各々、先ほどの配信の疲れが出ていた。


「ふう~、うまくできてよかったよ。ありがとうね詩。」


「それはいいけどさー、何で姉さんは疲れているように見えないの。」


「そりゃ、これだけ自分にうれしい事があれば疲れるような事はないでしょう。まず、私のオリジナル曲を推しのバンドに作ってもらえてよかったし、後半の歌ってみたでは生演奏付きでUTAとデュエットもできたいい事尽くめで疲れる事なんてないわよ。それ以上にやる気があふれてきて夜寝れるか大変なくらいよ。」


「そうなんだね。」


余りの早口に少し少し引いてしまった。

そんな中、二人の掛け合いを見てカラーイッシュのメンバーは、


「こうやって見ると、本当に二人は似ているだね。」


「確かに~。」


「特に歌声は凄かったわよね。UTAの声に合わせるのって結構大変なのに、それに合わせてきたんだから。」


「この長時間。歌い続ける。体力が。あるの。凄いよね。」


各々が朝日に思ったことを言っていると、スタジオの入り口からスーツを着た大人が入って来た。その人は、マネージャーさんに近づき何か話あっていた。そうして、カラーイッシュの方を見るとゆっくりと近づいてきた。


「どうも~。カラーイッシュの皆さん。私G・L・VのVtuber部門で部長を務めている者です~」


明らかに媚びを売っているような声色で話しかけてきたのはG・L・VのVtuber部門の上層部の人間だった。


「いやーこの度はうちの唐暮茜に対して楽曲提供をしてもらいありがとうございます。」


「それに対しては、私たちも仕事としてしっかりやったのでそれほど言われることはありませんので大丈夫ですよ。」


「いえいえ、自分たちは仕事を依頼した者なので、お礼を言うのは常識ですので言わさせていただきますよ。それとは別なんですが、この後お時間をいただいてもよろしいでしょうか?皆さんとこれからの事で少しお話をしたいと思っているのですが?」


「?…一応時間はあるので大丈夫ではありますが、これからの事ですか?…まあ、分かりました。では、一度着替えたいので30分後くらいに控室に来てもらうことが出来ますか?」


「分かりました。では、30分後にそちらの控室の方に向かいます。では、後ほど。」


そうして、カラーイッシュ面々から離れていった。


「今の人何なんだろうね?」


「そんな事よりもあの人30分後には来るんだから、早く戻って着替えないと行けよ。」


「そうだよ~、UTAが~、30分後って~、言ったんだから~、早く~、準備~しないと~、いけないんだから~。」


「今の汗臭い感じで人と会うのは嫌なんだからね。最初は私にシャワー使わせてよね!」


「そうだね。今の私たち。とっても汗臭い。すぐにシャワー浴びないと。」


「そうだね、先に着替えないといけないね。だからお姉ちゃん今からの話が終わったら連絡するから、ちょっと待っていてもらってもいいかな?その後に、少し話し合いたいなと思ってるから。」


「それぐらいならいいわよ。私も話したいと思っているから。じゃあ、終わったらスマホの方に連絡を入れて。入口の方に迎えに行くから。」


「分かったよ。じゃあまた後でね。」


そうして、彼らは控室の方に向かって行った。





カラーイッシュが控室へと戻り、シャワーを浴び着替えてから時間として約30分の時間が過ぎた。そうして、先ほど来たG・L・Vの上の人間を待っていると。扉がノックされた。


「失礼します。今は言っても大丈夫でしょうか。」


「大丈夫ですよ~。」


そうして入って来た姿は、スーツでぴっしりと決めており。また、先ほどスタジオの中で聞いた媚びを打っているような声ではなく、芯があるようなまっすぐとした声が聞こえてきた。彼は、部屋の中に入ると私たちが座っている場所の反対側あたりに座った。そうして最初にした行動は、まさかの頭を下げてきたのだ。


「今回は、私共の所属タレントが軽率な真似をしてしまい申し訳ありませんでした。」


「あ、頭を上げてください!こちらも、あの事故が起きた原因の中に私たちのメンバーも入っているんですから!さらに言えば、そのおかげでいつもは見ない人たちが見てくれたという事も起きているので、そこまで気にすることじゃないですよ!」


「いえ、今回の落ち度で言えばこちら側に大きな原因があるので、頭を下げるのが筋なのです。ですので、もう一度言わさせてもらいます。私共の所属タレントが軽率な真似をしてしまい申し訳ありませんでした。」


そうして、再び深く頭を下げてきたのだった。


そうしてしばらく、頭を下げている状態が続いた。


「あーもう分かりました!その誠意は分かりましたので。もう、頭を上げてください。」


そういってやっと頭を上げてくれた。


「ありがとうございます。頭を上げさせてもらいます。では、今回皆さんに話をさせてもらいますが、みなさん、今どこにも所属はしていないんですよね?」


「そうですね。一応Vtuberとして活動を始めてからスカウトの連絡がたくさん来ましたが、まだ所属先は決め手はいないですね。」


「そうなんですよ~、たくさんの~、スカウトが~、来ちゃって~、確認だけでも~、大変なんですよ~。」


でも、このような話が出たという事は、もしかするともしかするかもしれない。


「では、今回の話し合いなのですが私たちG・L・Vは皆さんの事をスカウトしたいと考えています。少しお考えいただくことは出来ますでしょうか。」


そうしてやはり、想像通りのスカウトの話が出てきたのだった。


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