第二十五話
いま、カラーイッシュの控室前では大きな事故が起きている状態である。
何が起きているかと言えば扉を開けた際にばったりと唐暮茜とUTAが鉢合わせてしまうということが起きたのである。普通ならば、鉢合わせてしまっただけなのでそこまでの事ではないのだが、今回はこの二人の正体という所が問題を大きくする要因になっていた。
「なっ、何で詩がここにいるのよ!」
「それはこっちのセリフだよ!姉さんこそ何でここにいるの!」
「私は今日ここで、仕事があるからここにいるのよ!あんたこそ何でここにいるのよ!」
「僕も同じように仕事でここにいるんだよ!・・・えっ、仕事でここにいるの?」
「えっ、あんたもここに仕事でいるって、どういう事よ。」
そんな感じで、扉の前で話し合っていると、様子を見ていた、カラーイッシュの面々が、何が起こったのかを確認しに来た。
「どうしたのUTA。それと茜さんも一回落ち着いて。部屋の中に戻って、一度話し合おうよ?」
KANAMEにそう言われ、一瞬そうしようかと思ったが、相手の事をまさかの呼び方で呼ばれたことにまた、驚いてしまった。
「「茜さん!?/UTA!?」」
二人は、お互いがそう言われていることに驚いた。
そうしてまた二人に言い合いが、白熱してしまったのである。
しばらくして、落ち着いてきたのか会話の音量も下がって来た。そうして、落ち着いた二人にRIOが話しかけてきた。
「二人とも。落ち着いた?」
「はあ・・・、はあ・・・、落ち・・・着いたよ。」
「ええ・・・、私も・・・落ち着いたは」
「そう。なら一度。部屋の中に入ろう。そうしたら。もっと話せるから。」
その一言に二人はうなずき、控室へと入っていったのだ。
部屋の中では、重苦しいと表現するような雰囲気が醸し出されていた。
言ってしまえば、UTAと唐暮茜のふたりからどうしようという気持ちが溢れている状態のため。お互いに話そうとして、相手を見ると相手も同じようなことを考えていたみたいで動作も同じタイミングでしていたため。気まずくなり、また最初に戻るという事が起きていた。ふたりが双子という事もあるのか、その動作はまるで鏡映しになっていた。
「あー、もういい加減にしなよ!」
そんな二人にいい加減嫌気が来たのか、SHIONが声を荒げた。
「いい加減、あんたと相手の関係を言いなさいよ!そのことが、今のこの空気感を出している原因でしょう!」
そういわれて、お互いに顔を合わせて。おずおずと詩から話始めた。
「えーっと、何から言えばいいか分からないけど。簡単に言えば、僕たちは双子なんだよね。」
「あー、そうなのよね、私が姉で詩が弟という関係ではあるかな。」
「「「「え、えええええ!」」」」
余りの事だったのか、普段あまりしゃべらないRIOやのんびりとしたSANAEですら大きく驚いていた。
「ふ、二人は双子だったの・・・!?」
「そうなんだ~!とっても~、驚いたよ~。」
「でも、前にも家族の事で姉がいるとは聞いていたけど。あなたの事だったのね。」
「詩がどんな風に言っていたのかは知らないけど。そうよ、一応私が詩の姉ではあるわね。」
「あ~だから、二人の声が似ていたんだね。控室に挨拶しに来た時、声がなんだか似ているなと思ったら。理由がはっきりしたよ。」
「姿も似ていると思っていた。その理由が双子なら納得いった。」
「てか、何でみんなはお姉ちゃんと、そんな風に普通に話しているの!」
詩は、姉とみんなが普通にしゃべっていることにいまさらながら気づきそのことに対して声を荒げた。
「あー、実はいうとね、僕たちがこのスタジオに着いた時に挨拶に来てくれたんだよね。まあ、その時に少し話した程度だけど。あ、後その時にドッキリの手伝いをしてって言ったんだよ。」
「ドッキリ?ないそれ。」
「あ、やっば、これ言っちゃったいけない事だった。」
「もしかして、リハに行く前にお姉ちゃんの事を聞いたのがドッキリ!」
「あ~、言っちゃったし~、説明した方が~、いいんじゃないかな~。」
「そうね、もう話しちゃうんだけど、詩がその事を話していた時私はあのロッカーの中にいたのよ。」
「あの中!てっことは僕の話していたこと丸聞こえじゃん!あ~超恥ずかしー!」
「私もこんなことになるなんて思ってもいないよ!何でドッキリをかけた相手が弟だったなんてことが起きるのよ!」
そうして、二人がまた白熱しそうになりかけたが、声を荒げたSHIONが二人を落ち着かせたのだ。
「あー!もう二人ともいい加減落ち着きなさいよ!」
そんなSHIONに、ビビった二人は体を小さくして大人しくした。
「で、何で茜はこの部屋に来たの。」
ここで、茜が来た理由をSHIONが聞いたのだった。
「実はいうと、UTAが来たって聞いて突撃をしようと思ってきたんだよね。そのことを配信で言ってから来たんだけど・・・あっ」
「あっ、どうしたの?」
茜は何かに気づいたのか、ポケットに入れていたスマホを取り出した。その画面には今だ配信中であることを示す画面が映っていた。
また、そこで流れているコメントが動いていることも気づいた。
「あー、詩ほんとごめん。これネットニュースになるは。」
「え、どっどうしたの、お姉ちゃん。」
そう聞き、姉はスマホの画面を見せた。そこにはいまだ配信中であったことを示す画面が映っていた。
「え、まさか、いいままのでも全部配信中だったの!?」
「そうみたい~、どうしよ~!」
「一回、配信切って!それから話そう!」
「そうだよね!じゃあ、一回配信切るので何があったかは後日配信するのででは。」
そうして、茜は配信を切った。それを見越してかマネージャーさんも控室に入ってきて。いったんこれからどうするのかを話し合うのだった。
この小説を読んで、
「面白い」「続きが気になった」
と少しでも思ってくれたのなら、↓の★を押して応援をお願いします。
その応援が、頑張るエネルギーになりますのでお願いします。
また、誤字脱字等がありましたら感想の方までお願いします。




