第十九話
告知配信から数日後、本日はカラーイッシュと唐暮茜のコラボの日である。
この日が来ることに対して黒江詩は、緊張の面持ちであった。なんといっても、今自分が推しているVtuberとコラボできるからである。そのためか、前日になかなか寝付くことが出来ず、いつもはしない寝坊をするという事が起きてしまったのである。そのためか、詩が起きた時には、他のメンバーは全員起きた状態であった。
「ふあ~あ~、みんな~、おはよ~う。」
「おはよう。詩。」
「おはよう~、詩が~、寝坊なんて~、珍しいね~。」
「うん。今日の事を考えていたら、昨日なかなか寝付けなくてね。」
「それだけ今日の事を楽しみにしていたんだね詩。」
「まあ、今自分が推しているVtuberとコラボできるなんて考えたら私もそんなふうになるかもしれないからね~。まあ、私の方が可愛いんだけどね~。」
「はい、はい。かわいい。かわいいですよ。それよりも、昨日送った機材とかに忘れ物とかはなかったはずだよね?」
「そうだね、あの時送ったのは、僕たちが持っていくのには大変なドラムやキーボードなんかだけを送っただけだから、それ以外にはないと思うよ。」
「じゃあ、大丈夫だね。」
とこの会話は朝ごはんを食べながらした会話である。
そんなこんなで朝ごはんを食べ終わり、そろそろ家を出なければいけない時間が迫ってきていた。そんな中、みんなで家を出て、目的地へと向かうために駅に行き、詩と理央を除いたみんながSuicaにお金をチャージしていた時である。
何が起きたか、端的言えば、詩はスマホを忘れてしまったのである。
「やばいよー、どうしよー、どこに置いたんだっけー?」
「どうかした。詩?」
そんな困っている詩に対して気が付いたのか。理央が声をかけてきた。
「あっ、理央。じつはいうとね…」
そうして、自分がスマホを忘れてきたことを理央に説明した。
「・・でね、たぶん家の方に忘れたと思うんだよね。」
「そうなんだ。じゃあ、僕たちは先に行って、詩はタクシーで来る感じでいいんじゃないかな。」
「そうだね、そうした方がいいよね。…じゃあ、一度家に帰ってスマホ持ってくるから、みんなに説明しといて。」
「分かったよ。」
そうして僕は、スマホを取りに家へと一度か減っていったのであった。
理央視点
今私は、家にスマホを取りに行った詩の背中を見ている。その背中を見ながら詩との付き合いが始まった高校から結構時間が経ったんだなというのをいまさらながら感じることが出来たのだ。そんな過去の事を考えていると、チャージが終わったのかみんなが戻って来た。
「待たせて~、ごめんね~。・・あれ~、詩がいないけど~、どうかしたの~?。」
詩がいないことに、早苗が気づいた。そのことに対して、わつぃはさっきあったことを説明した。
「へー、詩にしては、あまり見ないミスだね。」
「そうみたいね。まあ、そんなたまに見せるドジが可愛いと思っちゃうわね。」
「そうなんだよ~。いつも~、リーダーとして~、頑張ってる~、ところしか~、見せないから~、ために~、見せる~、失敗が~、かわいいんだよね~。」
そんなかんじで、いつの間にか詩が可愛いという話になってしまっていた。
そんなことを話していると、乗らなければいけない列車の時間が迫って来た。
「みんな。時間が来たよ。列車に乗るよ。」
いつの間にか、みんなの話が白熱しており、時間が迫っていることに気が付いていなかったので声をかけた。
そうして、私たちは。目的地のスタジオを目指して列車に乗ったのだ。
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