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プロローグ
「りっちゃんりっちゃん!!たった一年でスッゴいおっきくなってる!!」
従姉の遥はそう言いながら手をパタパタとさせてはしゃいでる。
おかしい…。何かがおかしい…。
去年会ったときは柔らかい物腰の優しそうなお姉さんだったはず。
それが今はまるで小学生だ。
「あっあの…。お父さん…。遥お姉ちゃんどうしたのかな…?」
と聞くとお父さんは神妙な顔つきでこう言ってきた。
「遥ちゃんはな、今八歳なんだ。」
この日から僕は年上だけど年下な、ちょっぴり不思議なお姉ちゃんと暮らして行くのである。