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家庭科室

前話「やられる前に逃げる」で、「家庭科室」を選んだ方はこちらの話へどうぞ。



それ以外の選択肢を選んだ方は、「家庭科室」を飛ばして前話「やられる前に逃げる」の後書きにて指定されたタイトルの話に進んでください



では、どうぞ。

 とにかく、無我夢中で教室を飛び出して、近くにいる人の腕をつかんで走る。


 どこをどう走ったかがわからないぐらい必死に走っていると、急に一緒に走っていた人から声をかけられる。


「そこの教室に入ろう!」


 指示の通りに近くの教室に飛び込む。


 バン、と勢いよく扉を閉めて、その場にへたりこみ、息を整える。


「はぁ、はぁ、はぁ」


 荒く息をしながら周りを見渡せば、食器の入った棚やいくつもの作業台が並んでいた。


 どうやらここは家庭科室のようだった。


「家庭科室ですね」

「ここなら塩とか武器になりそうなものがありそうだね」


 会話を聞いてそちらを向けば、どうやら一緒に逃げ込んだのは、奏さんと真宙くんだったようだ。


「早速、役にたちそうなものを探そう」


 手分けして棚や作業台を調べる。


 正面の棚を調べることにした俺は、卓上塩を見つけた。


「塩発見!味塩もあるぞ」


 各テーブルで使えるように塩と味塩の瓶は各10個ほどあった。


 テーブルに瓶を並べていると二人が戻ってきた。


「どうでした?こっちは塩が手に入りました」

「塩水を作るのにいるかなと思って、片手鍋をもってきた」


 奏さんがテーブルに片手鍋を三個並べた。


「包丁が入ってる棚は、鍵がかかってましたぁ」


 しょんぼりしながら真宙くん。


「落ち込んでも仕方がない。塩水をつくろう」


 その言葉に三人で片っ端から瓶のふたを開け、中身を鍋の中に空ける。


 一つの鍋には卓上塩、もう一つには味塩を空ける。


「二つ作るんですか?」

「味塩を塩水としてくれるかはわかんないけど、予備として作っておいた方のが安心じゃない?」


 最後に鍋に水を張って、真宙がどこからか持ってきたスプーンでかき混ぜる。


「出来た!」


 それと同時に扉が開き、ぬいぐるみが登場した。


「ダめだヨ。かクれんボ、みツかっテから、にゲルなんて」


 ぬいぐるみは、激おこだった。


「ぼ、僕が囮になるので、塩水お願いします!!」


 言ったそばから真宙くんがぬいぐるみに近づき、絶妙なタイミングで踵を返した。


「アハハハハハハハハハハ。にゲチゃダめだっテば!きゃははハハハハハハハハ!」


 ぬいぐるみは、楽しそうに奇声をあげながら真宙くんを追いかける。


 真宙くんは、作業台をうまく使いながらチェイスする。


「真宙!こっちに!!」


 奏さんが指示を出し、すかさず反応する真宙くん。


 真宙くんが奏さんの横を通りすぎたタイミングで、奏さんが鍋の塩水をぶちまける。


 しかし。


 ぬいぐるみは、塩水がかかる前に作業台の影に隠れた。


「!!」

「ふふふっ。そんナ簡単にデきるト思っタ?」

「くそっ」


 すぐに奏さんは、その場から離れる。


 ぬいぐるみは、真宙くんをまた追いかけ始める。


 そして真宙くんが足を縺れさせて転んだ。

 転んだ場所は俺がいる場所の対角線上。


 急いで真宙くんに近寄ろうとするが、鍋の中の塩水を溢さないように動かなければならないのが厳しい。


「にゲテも無駄!」


 ぬいぐるみが真宙くんに馬乗りになり、カッターを振り上げる。


「!!」


 自分を庇うように右手をあげる真宙くん。

 カッターの刃が右腕を抉る。


「いった!!」

「モウ一回」

「させるかっ」


 いつの間にか真宙くんたちに近寄っていた奏さんが空の片手鍋でぬいぐるみを殴り飛ばした。


 意外と軽い音でぬいぐるみは俺の方へ転がってきた。


「せい!!」


 片手鍋の中身をぬいぐるみに向かってぶちまける。


 床には塩水の水溜まりの真ん中に手のひらサイズのぬいぐるみが転がっていた。




 そのあとは、他のメンバーを呼んで、ばれる前に後片付けをしてトンズラした。

 ぬいぐるみは、近くの空き地で燃やした。


 一つだけ残念なことは、ぬいぐるみに切られた真宙くんの腕は、数針縫うぐらいで神経などは傷付いていないはずなのに指先が動かせなくなってしまったのだった……




 NORMAL END 「遊びの代償」

「理科室」「職員室」を飛ばして、次の話に進んでください。


活動報告にて、章管理とエンディングについて書いてありますので、確認をお願いします。

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