ホワイトデー
女の子はそわそわしないというか隠すのがうまいのです。と、いうことでホワイトデーなのですが取りあえず女の子からはバレンタインデーにもらったのでいらないと言ったので私自身がお返しすることはないのです。
「おねーちゃん!ちょこありがとー!」
「いいえー。あ、これがみーくんのお返しなのです?キャンディポッドとはなかなかに高そうなのです…」
「うん、だからちょっとズルかもだけどパパと一緒のお返しなんだ。」
「なるほど!ありがとうなのです、嬉しいですよ、みーくん。パパもありがとうなのです。」
少し大きなキャンディポッドを抱え、色とりどりの飴をきれいだなーっと見ているとママが何やら箱を6箱持ってきた。
「?4箱は予想はつくのですが…あと2箱はどちらさんからです?」
「…さあ?ユーのファンじゃないか?」
「私にファンなんかいないのですよ!?」
(((いや、いるだろ)))
なにか言いたげな家族の視線は気になりますが、中身も気になるのです。
「あ、ヴィンくんは…レースのハンカチなのです。さすがお金持ち。ディー兄はいつものペロキャン…じゃないのです!?これはペロキャン型の文具!!よく見つけてきたのです。レイくんは魔界のお菓子詰め合わせ…なんぞこれ、生きてるのもあるのですよ…キーくんはキッシュパイですのん、自分の名前でもかけたのですかね?」
ガサガサと箱をあけてみると彼らが私を想って選んでくれたものばかりでとても嬉しいのです。問題はあと2箱なのですが。
「…んむ、怪しげな気配はしないのです。解析魔法使っても何も引っかからないのでたぶん大丈夫なのです。…片方は手袋…片方はジュエリーボックス…どちらも高くて良いもののような気がするのです。」
でも、送ってくれた人の心当たりが全くないのです。
首をひねっても出てこないけれど、くれたので使うことにするのです。
そして、送り主が(いろんな意味で)すごい人物ということを知るのは大分の後ことになるのです…(苦笑)




