作品についてと時代設定、用語解説
【作品について】
明治時代を舞台にした、全五部構成の歴史BL群像劇です。
軍人同士の秘められた恋を中心に、日清戦争・日露戦争・明治の終焉を背景として、複数の登場人物の人生が交錯していきます。
恋愛、死別、戦争、軍内部の陰謀、歴史ミステリーの要素を含みます。
第一部は榊原清継と久世千景の物語。 第二部以降は別の人物たちを中心に描きながら、第一部に残された謎と、それぞれの愛の結末へとつながっていきます。
全五部・全三十話+終章構成予定。
※実際の歴史を背景としたフィクションです。登場人物・軍内部の事件・一部の組織や制度の運用には創作上の脚色があります。
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【時代設定】
■ 明治二十六年(1893年) 物語の始まり。
明治維新から二十五年余りが過ぎ、旧幕府や旧藩の出身者たちが、新たな国家の制度の中で生きている時代。
■ 明治二十七年(1894年) 日清戦争が勃発。
朝鮮半島をめぐる対立を背景に、日本と清国が戦争状態へ入ります。
■ 明治二十八年(1895年) 日清戦争終結の年。
本作では、この時期に発生した軍の輸送記録をめぐる事件が、物語全体に影を落とします。
■ 明治三十年代 戦後の社会と、次の戦争へ向かう時代。
新聞、軍、旧藩閥の人脈が複雑に交錯し、登場人物たちはそれぞれの立場から真実に近づいていきます。
■ 明治三十七~三十八年(1904~1905年) 日露戦争。
新たな戦場で、かつての世代が残した傷と、次の世代の愛が交差します。
■ 明治四十五年(1912年) 明治天皇崩御。明治という時代の終焉。
十九年にわたる物語が、ひとつの結末を迎えます。
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【用語解説】
■ 陸軍中尉・陸軍少尉/当時の日本陸軍における将校の階級。中尉は少尉より上位にあたります。
■ 出征/軍人が戦争のために戦地へ赴くこと。
■ 旧幕臣 /江戸幕府に仕えていた武士やその家系の人々。
■ 会津藩/現在の福島県会津地方を中心とした旧藩。戊辰戦争では旧幕府側として戦いました。
■ 戊辰戦争/慶応四年・明治元年(1868年)から翌年にかけて行われた、新政府側と旧幕府側などによる内戦。
■ 日清戦争/1894年から1895年にかけて、日本と清国の間で行われた戦争。
■ 日露戦争/1904年から1905年にかけて、日本とロシア帝国の間で行われた戦争。
■ 藩閥/明治政府や軍の要職において、旧藩出身者の人脈が政治的影響力を持ったことに関係する言葉。
■ 傷痍兵/戦争や軍務によって負傷した兵士。
■ 《花霞》(はながすみ)/本作に登場する架空の料理屋。
東京に店を構え、軍人や新聞記者など、さまざまな人物が訪れます。女将・宮坂八重が営む、物語全体をつなぐ場所です。
■ 桜の押し花/久世千景が祖父から受け継いだもの。
清継と千景の間で交わされる約束の象徴であり、全編を通して重要な意味を持ちます。
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【閲覧にあたって】
・男性同士の恋愛を主題としています。
・戦争、負傷、流血、死別、精神的苦痛などの描写を含みます。
・史実を背景にしていますが、物語上の事件や人物は創作です。 ・悲恋を含む作品です。すべての恋愛関係が幸福な結末を迎えるわけではありません。
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「また、春に」
その約束だけが、十九年経っても消えなかった。




