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ミックスブラッドオンライン・リメイク  作者: 鳥井雫
始まりの森編

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124/128

戦闘跡地にて



 入手した大量スキル8Pにビビりつつも、ズブズブと崩れて行くその黒い肉体を見遣る。闇巨人の最後だ、妖魔に創造された仮初めの肉体と言え(はかな)さは感じてしまう。

 入手した魔石も大サイズで、さすがエリアボスだけのことはある。


 ネムに与えたら、一体幾つレベルが上がるのかちょっと怖い……他の使い道が分からないので、今の所はその用途一択なんだけどね。

 確か、合成に使ったりお金の代品だったりするんだっけ? まぁ、このサイズは滅多にお目に掛かれない品なのだろう、取り敢えず保管しておくとして。


 他にもドロップはあったが、正直これと言った目ぼしいモノは存在せず。量だけは多かったので、本来はパーティで分けたりするのかも知れない。

 それでも、闇系のレア種のドロップは大したモノだった。闇の水晶玉×8個から始まって、闇布系や闇宝石系、闇骨系の素材が幾つも並んでいる。


 良く分からないのは、(まぎ)れ込んでる『闇蛭の瓶』と言うアイテムの使い道だろうか。他の実用品だと、金のメダルも4枚と一気に多く貰えた。

 他にも接着素材も割と大量にドロップしてるし、素材ハンター的には美味しい敵だったのかも。そして何故か、『魔力の大骨』と『魔力の核』も鞄に戻って来た。


 リサイクル可能なエコアイテムなのかな、それなりに重要な機能を果たしている品っぽいんだけど。まぁいいや、これも俺が保管しておこうかね。

 今後、あの妖魔ミフェルに出遭う可能性が無いとも限らないし。


 さて、先ほど報酬の品が平凡と言ったけど、それでも幾つか当たりは紛れ込んではいた。まぁ、ドロップ数から考えると少なく感じるけど。

 それでも、これは良品って当たりがあると嬉しいモノだ。『隠者の呼び水』は、まぁ当たりに含むには微妙ではあるんだけどね。


 『冒険者の心得:中級』と闇の宝玉《闇の腐敗》は、結構な当たりだと思われる。確かに改めて見ると、今回は大物の含有率は低かったかな?

 それを補って余りあるかは不明だけど、新たな称号がひょっこり生えていた。『巨人討伐』と言うらしく、効果は以降巨人系と戦う際にダメージボーナスがあるっぽい。


 うん、これだけピンポイントだとあまり有り難くは無いな。ってか、これで称号4つ目なのか。なんだかまた、増え始めちゃってる気がするが気のせい?

 大物を連続で討伐したり、妙な場所に紛れ込んでるせいかなぁ。冒険の態度を改めるべきかもだが、好きでやってるのだら仕方がない。


 妙な場所で、妙な知り合いも増えているからなぁ……まさかこんな僻地(へきち)の森で、こんな大勢の精霊系のNPCと出逢えるなんて思わなかった。

 これもひとえに、相棒のファーのお陰なんだろうな。


 それはともかく、最大の恩恵である経験値入手の報告を忘れていた。何と2レベル一気に上昇である、戦闘参加はちょっとなのに普通に凄いな!

 ズルした気がしないでもないが、そもそも返せないし有り難く貰っておくとしよう。これでレベルは22だ、一段飛ばしで上がるとは得した気分。




 しばらくは呆けた気分で(たたず)んでいたと思う、静まり返る周囲で起こった出来事は、やはり悲惨な状況だったには違いなく。

 その静寂に、何だか自分が責められている気分になっていたり。


 別段に、喜んで手を貸したわけでも、自ら率先して騎士団のキャンプ地を殲滅しに来た訳でも無い。それでもこの惨状に加担した事実に、心の中の良心がズキズキと痛む。

 そんな感傷に浸っていると、不意にそれを壊す存在が出現した。こちらと反対側のキャンプ地の端から、騒がしい雰囲気と共にそいつらはやって来た。


 咄嗟(とっさ)に相棒と共に身を潜め、俺はその気配の主たちの素性を探る。どうやら野盗の偵察隊らしく、3人ほどでキャンプ跡地の惨状を興味深げに眺めている。

 時折下卑(げひ)た笑い声を発しながら、金目の物が落ちてないか探し回っているみたいだ。あれほどの騒ぎだったから、砦から偵察が来るのはある意味当たり前か。


 それにしても素早い反応だ、まぁ戦闘中に割り込まれなくて良かったかもだが。かつての隣人の不幸を、こうも大っぴらにあげつらわなくてもと思ってしまう。

 まぁ、隣人と言うより戦争相手の全壊に、(はしゃ)ぐ気持ちは分からないでもない。


 アウトローな連中相手に、TPOを(わきま)えろなどとは言えないのも確か。しかし奴らの会話が、この辺りに潜伏している狩人の話になると話は別だ。

 そうなるともう、全く他人事では無くなってしまう。しかもこの盗賊団の連中は、その狩人を何としても捕獲したがっているらしい。


 どうも彼らの砦からの盗難が、完全にバレてしまっているらしい。彼らの(かしら)は怒り心頭で、どんな手段で侵入経路はどこからかを問い(ただ)したいみたい。

 そんな理由で、野盗共は現在躍起になって捜索中なのだとか。そう言われてみれば、奴らの怒りはもっともだなと思えてしまう不思議。


 奴らはこの後、森の中を虱潰(しらみつぶ)しに探索して回る予定らしい。面倒だとか、殺しちまえば解決するのにとか、相変わらず下卑た会話が続く中。

 腹が立って思わず立ち上がった俺は、呆気なく連中に見付かる破目に。


「うおっ、何だ……!? どこのガキだ、このキャンプの連中の生き残りか!?」

「探している狩人じゃねえのか……いや、もうコイツでいいんじゃね?」

「なぁるほど、頭いいなぁお前っ! ……そんじゃあ、余計なことを喋る前に口を封じちまおうかっ!!」



 それぞれが勝手な事をほざきながら、戦闘準備を始める盗賊3人衆。こちらも頭に血が上っていたとは言え、数的に不利な連中相手に魔法強化は忘れない。

 野盗の連中は、着ている装備も手に持つ武器もてんでバラバラだった。それぞれが盗品なのかも知れない、全体的に薄汚れた印象なのも皆一緒だ。


 これこそ野盗って感じの連中だ、それらが揃って突っ込んで来る。中央の奴は蛮刀に丸楯、左右の野盗は両手武器を持ちあげながら駆けて来た。

 動きは素早くないが、体力はそれなりにありそうだ。全員が薄汚れた革鎧を着込んでいるが、それでいて統一感はまるで無いのが特徴だろうか。


 敢えて挙げるとしたら、薄汚い罵声と共に突っ込んで来る点くらいか。こちらは弓矢をしまって、両手棍へと素早く武器チェンジ。

 防御よりも攻撃優先だ、腹立ち紛れにこちらも怒声を上げて突っ込んで行く。


 すぐ側にいたファーは、俺の乱心に一瞬驚いた表情を見せたモノの。すぐさま仔竜のネムに乗っかって、同じく特攻に打って出る仕草。

 そう言うノリも割と好きらしい、元の性格がヤンチャ者だしね。それに呼応するように、ネムも負けじと勇ましく宙を駆けて前へと躍り出る。


 野盗達の武器(さば)きは、言ってしまえば稚拙(ちせつ)だった。パワーはあるけど、こちらに防御の(たしな)みがあれば、そうそう喰らう事は無さげな大振りばかり。

 こちらは位置取りを慎重に、相棒の暴れるスペースも作ってあげながらの攻防に従事する。そしてSPが貯まったのを見計らって、範囲攻撃でダメージを叩き出す。


 それを2セット続けてやると、呆気無くネムの前の両手武器持ちが倒れてしまった。それで明らかに動揺する、残された野盗の2人組である。

 奴らも体力は半減しているし、逃げたそうな雰囲気がアリアリ。向こうの事情はともかく、こちらとしては仲間持ちの敵を逃がしたくなどない。


 拠点に戻られてボスに報告でもされれば、たちまち指名手配されてしまう。虹色の果実は5個揃っているので、この森に既に用事は無いとは言え。

 そう言う意味では、安全地帯に辿り着けさえすれば、この『始まりの森』をワープ脱出するのは可能。ただし今考えているのは、全く別のプランだったりする。


 不思議と、人の形の敵を倒す不愉快さは存在しなかった。ゴブリンみたいな亜人とは、若干心の負荷が変わって来るのかなとも想像していたんだけど。

 子供の頃に、チャンバラごっこで勝ち負けを競った感覚とそんなに大差ない感じ。実際、野盗の死体も残らず粒子となって、綺麗に消えてくれている。

 そんな訳で、逃げ腰の盗賊2人もきっちり全滅させてやった。



 勝利のポーズをとっているファーとハイタッチを交わし、頑張ったネムをよしよしと(いた)わってやる。野党はお金をドロップするらしい、他にも銀のメダルや保存食が数個。

 いや、そんな事はどうでも良い……大事なのは、師匠に捜索指令が出ている事だ。邪魔な騎士団がいなくなった今、野党の暴挙を止める者はここにはいない。


 野盗の連中が我が物顔で、森に(あふ)れるのは時間の問題である。そうなってしまった原因を作った身としては、師匠に合わせる顔が無い。

 表面上は静かだが、頭の中は忙しく今後のスケジュールが構築されて行く。つまりは、この『始まりの森』の俺なりの綺麗な締め方である。


 誰もが納得出来る、物語の美しい終わり方を脳内で(まと)め上げる。うん、砦の盗賊団を何とかしよう……さっき戦った感触だと、雑魚はそんなに強くは無い。

 師匠が忍び込んだと言う抜け道を教えて貰えれば、砦の中から野盗の撃破が可能だろう。問題はボス級の野盗だが、さすがにワイバーンより強いなんて事は無い筈。





 ――これで作戦は成った、後は全力で実行するのみ!





 名前:ヤスケ   初心者Lv22   種族:ミックスB+


筋力 52(+9) 体力 53     HP 256(+25)

器用 47(+4) 敏捷 54(+4) MP 192

知力 34     精神 32(+2) SP 158

幸運 21(+10)魅力 7      スタミナ**


職業(2):『新米冒険者』Lv22

武器(7):《乱撃》《撃ち上げ花火》《四段突き》《ブン回し》《貫き矢》

      《白垂飛泉槍》《落とし突き》

補正(5):《投擲威力20%up》《防御力10%up》《集中》《》《》

冒険(5):『野生』『水中適正』『』『』『』

武器:弓矢5P《貫き矢》

  :短槍20P《落とし突き》《捻り突き》《二段突き》《四段突き》

        《白垂飛泉槍》

  :両手棍16P《ブン回し》《撃ち上げ花火》《Pハンマー》《乱撃》

  :盾5P《防御力10%up》

  :投擲6P《投擲威力20%up》

魔法:『闇』24P《Dタッチ》《バグB》《Bタッチ》《影纏い》

          《Dジャッジ》《闇の腐蝕》

  :『風』17P《風の茨》《風属性付与》《風疾り》《双翼撃》

  :『光』13P《フラッシュ》《ライト》《ライトアロー》

  :『水』23P《清き水》《水中呼吸》《Pヒール》《マナプール》

         《ヒール》

  :『炎』4P《キャノンB》

  :『雷』8P《スパーク》《雷精召喚》

  :『土』5P《ストーンウォール》

  :『氷』4P《魔女の略奪》

合成:『木工』3、1P

種族:『ミックスB+』(職業+1、幸運+4、器用+2、魅力-2、全耐性+20%up)

称号:『蝶舞』『猪突』『竜宮の遣い』『巨人討伐』

モネー:311、780

スキルP:31



 ***『新米冒険者』ヤスケ 装備一覧***


武器 :竜宮の短槍(12)  攻+15、精神+3

武器2:野蛮な大鎚(7)  攻+17、筋力+3

予備 :狩人の弓(10)  攻+12、命中率+35%up

盾  :野蛮な手甲(7)  防+8、筋力+3

頭  :竜宮の兜(10)  防+10、精神+3

上着 :飛竜のベスト(15)  防+15、耐風+25%up

鎧  :護衛の胸当て(6)  防+6、器用+2

下着 :クールな下着(5)  防+1、耐寒+20%up

アクセ:野生の御守り(4)  防+2、筋力+6、敏捷+2

指輪1:清水の指輪(4)  耐毒30%up、ヒール効果20%up

指輪2:契約の指輪(-)  従者+3

腕  :霊亀の腕輪《硬化》(10)  防+10、時々攻撃反射

ベルト:狩人のベルト(8)  防+6、ポーチ×5

下肢 :疾風のズボン(8)  防+7、敏捷+2

靴  :蛙のブーツ(8)  防+6、水耐性+30%up

背中 :海賊のマント(8)  防+7、敵対+2、魅力-2

従者:妖精Lv1  幸運+6、魅力+4、精神-4

  :仔竜Lv13《飛行》《尻尾撃》《ブレス》

鞄:魔法の鞄(初心者用)+商人の鞄

アイテム:ポーション(大)×4、ポーション(中)×4、ポーション(小)×12

    :マナポ(中)×8、マナポ×14、毒消し×9、マナP×7、Sポ×7

    :ポーションP×11、ハイポP×5、万能薬×4、炎の神酒×2

    :闇の秘酒×4、聖水×5、目薬×3、鯨の骨、玉手箱《天翔雷鳴》

    :虹色の果実×7、魔石(小)×11、魔石(中)×5、魔石(大)、経験の飴玉

    :料理キット、冒険者セット『遠見透声』投擲セット、豹柄のマスク

    :闇の眼帯、魔除けの香炉、憩いの香木×2、時の狭間の香木×8

    :金のメダル×15、大猪の毛皮、還元の札×2、逆巻きの風呂敷(10)

    :幽霊の呼び水、水妖の呼び水、南瓜の呼び鈴、骨工ギルドの推薦状

    :闇の契約書、闇蝙蝠の牙、探索のコンパス『初級八属性魔術師』

    :旅人のマント《秋波斬り》魔法の腐葉土、銀葉樹の苗木、白い甲羅

    :『隠密』『交友』『地図形成』霧の呼び笛、硬質な木板、頑丈な木の蔦

    :壊れやすい鉢、魔水連の球根×8、淡い水瓶、野蛮な大腿骨、調味料

    :森狼の毛皮、風の牙、奇妙な頭蓋骨、転換の札×2、鯨の髭×2

    :『妖精使い』星の涙、月の滴×2、木工ギルドの推薦状、飛竜の骨

    :海豹の呼び水、水と氷の香木、水中珊瑚、三色珊瑚『野外活動』

    :ヒドラの鱗、宝飾の片手剣、戦闘メイド服×2『竜使い』暗塊の杖

    :ヒドラの生肉、冒険者の心得:初級×3、飛竜の財宝『竜宮の遣い』

    :木人形の呼び鈴、丈夫なベスト、理力の杖、波紋のロッド、竜玉石

    :星の涙×2、マンスラッシャー、鈍重の鎧、従者の呼び鈴、革製の鞍

    :戦士の紋章、魔術師の証、騎乗者の鞭、魔力の大骨、魔力の核

    :隠者の呼び水、冒険者の心得:中級、闇蛭の瓶








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