キャノ様?
キャノがデカイ屋敷の中に入って行くと。
「キャノーラ様お帰りなさいませ」
執事のような男がキャノを出迎える。俺達に関してはゴミを見るような目で見ている。
「ヒューレ、この人達は私のお客だ。丁重にしろ」
ヒューレという男は態度を一変させ挨拶をしてきた。
今更遅いよ!っつて感じだが、一応愛想笑いで返しておく。
「キャノはお偉いさんなのか?ずいぶん豪華な屋敷だな」
そういえば最初に出会った時に「部下」とか言っていた感じがする。
「ちょっと待っててくれ、この服装だといろいろマズイんで着替えてくるわ」
そんな感じでキャノはとっとと行ってしまう。
俺達は客間に通され、待機となった。
「キャノさんはお嬢さんなんですかね?ずいぶん大きなお屋敷ですね」
アリシアさんは置物や絵画、調度品を眺めながら、そんなことを言っている
「この部屋の調度品は高価な物ばかりですよ」
「冒険者でもこんなに稼げる物なんだな」
「当たれは稼げるけどな、彼女は若いからそこまで収入は無さそうだが」
リーザさんが言うには彼女はリーザさんと同レベルなので確かに強いのだが、こんな豪邸に住めるほどの収入を得るには相当場数をこなしているか運よくダンジョンで財宝を見つけるかしないと難しい。
そんな事を話ながらしばらく待っていると、準備が出来たとメイドが呼びに来てくれる。
屋敷の中をメイドに案内され、メイドは大きな扉の前で立ち止まる
「こちらでございます」
メイドのノックと共に大きな扉が開かれ、先ほど通された客間の5倍くらい有りそうな部屋に案内された。
大企業の会議室みたいな広さだ。
「キャノーラ様お客様をお連れしました」
「わかりました。ありがとう」
メイドは一例してその場を後にする。
目の前にいるのは青い軍服姿のキャノだった。さっきまでのチェインシャツとは違い、大胆に胸元が開いたシャツにタイトスカート言うスタイルでミエスさんをバンキュボンにしたような服装になっている。
そして彼女の斜め後ろにヒューレ執事が待機している。
「リック、その辺に座ってくれ」
「一応、自己紹介しておく、私はこの国の第三王女のキャノーラ・カノンだ。改めてよろしく」
「王女様だったのですか?」
「ああ、そうだ。別に話し方等気にしない、今まで通り気楽に話してくれ。ヒューレが居る関係で服装等はちょっと着替えさせてもらったがな」
「姫様、王族なのでその辺はきちんとして下さい」
「悪かったな、ヒューレ」
いきなり王女様設定だったのは驚いたが、オーガ族の方も遺跡のエルダーリッチの件はそれだけ警戒というか気にはしている案件なのだろう。
「おそらく人間族との交流については、お前達が拠点?としている遺跡を経由しなければならない。人間族の方も大慌ての状況だと思われるが大体合っているだろうか?」
んーーそう言われれば人間族の方からはボチボチ調査が入っているとか聞いているが、改めて街との交流って話にはなってないな。俺が知らないだけかもしれないが。
「ミリア様もいらっしゃるようなので、我々は遺跡の街を人間族との最初の交流場所にしたいのだが大丈夫だろうか?」
俺に決められる訳ないだろうと黙り込んでいたら
「妾は構わんぞ」
とあっさりミリアが承諾。
この人面白ければどうでも良いと言うような考え方だし、それを何とか出来る実力も持っているので俺よりよっぽど優秀だと思う。
そのあとで、交流の仕方みたいな打ち合わせをして、双方の代表者にこの辺を事を伝えて、後々トラブルや不幸な事故がおきないように冒険者達に通達する事になる。
人間族側から見ればオーガはモンスター扱いなので、初見で攻撃して戦闘にでもなったら大変だからね。
「あと、リック殿。例の「マッソWライト」を分けて頂く事は可能だろうか?」
俺に聞かれても俺は作れないのでアリシアさんに丸投げする。
「アリシアさん、その辺はどうでしょうか?」
「元々個人利用前提の物で生産体制自体が整っていませんが、少量でよろしければ大丈夫ですよ。」
そうだよね。あんなもの量産したらポーション関係の業種から締め出されるかもれない。
一応そんな理由で効力を凄く落としたライト版を製作しているわけで。
「病気の子供等に与えるのに、マッソWライトは飲みやすくて丁度良いと思うのだ」
「そのような事情でしたら、生産数を増やしてお分けする事も可能です。」
「それは助かる」
その後の交流や取引に関する細かい打ち合わせはリーザさんとアリシアさんが担当で行ってくれた。
「今日はもう遅いのでこの屋敷に泊まって下さい」
キャノにそう言われ、屋敷に泊まる事になる。
「凄い大きなお屋敷だね!」
エリアとマイが楽しそうだ。元々彼女たちは観光気分だったこともあり、新しく訪れる町とそこにある大きな屋敷に泊まれる事でとても上機嫌だった。
「ねぇ、マイ!あっちには何があるのかな?」
「すごーい、一つの部屋の中にベットルームが5部屋もあるよ。」
「こっちにはお風呂もあるね!」
「シャワーって言うの?これ大変なヤツだよね」
ノックする音が聞こえ、メイドが入って来る
「ねぇねぇメイドさん。お風呂とか入っても大丈夫なの?」
「はい、問題ないですよ。赤い色の蛇口からはお湯が出るので気を付けて下さい」
「わぁ!遺跡街みたいだね!すごいね!」
「遺跡街にはこんな設備があるのですか!」
メイドの方も驚いているようだ
「この町の地形的に火山の近くなので、地下水が熱湯で出てくる場所が有るのですよ」
「豊富な湯量なので、風呂等に利用しているのです」
おお、もしかして温泉なのか!?
「大きな風呂とかは無いのか?」
俺は興味深々で聞いてみる。温泉ならぜひ入ってみたいからだ
「大浴場もございますが、付き人や使用人等が利用する為の物のような感じになっていますので、お客様にはご案内しておりませんが。」
俺は大浴場に興味があり、メイドさんに無理を言って大浴場に案内してもらう事にした。




