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龍人な少女の召喚記~一人一人が主役な舞台の世界~  作者: スカイア=ライメト
第二部:クラン編 第三章:誰かが描く贄の戦争
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第七十四話 昨日の敵は新しき仲間

 取り敢えず、召喚しとこうか。治せなくても、居るだけでもましだろうし。どうこうすれば良いかわかるよね?医者なんだし。

「全を癒したるは医術を操る魔の獣 白き癒し手よ癒し補い給え【召喚術・召喚:アスクレピオスの蛇】白蓮、このデカい亀を見てくれる?」

「久しぶりに呼び出したかと思ったら、非常に忙しくなりそうな仕事か。まぁ、当然か?用があるから呼ぶのだしなぁ?」

 皮肉交じりに言うの止めてくんない?地味に抉れてるから、俺の心が。

「ふむ、これの裂傷は治せるが、甲羅に付けられた罅と斬痕は専門外だ。これで良いのか?」

「甲羅の方は放置で、取り敢えず応急処置をしてくれ。出来れば完全に治してね」

「分かった。鋭意善処するとしよう」

 それって、やらないと言っているようなものでは?治してもらわないと困るんですけどぉ。無理矢理起こして傷を作ったとか、最低かな?…拠点が壊れたら困るけども。

「きちんとやってね?」

「…はぁ」

「ね?」

「分かった、分かった。やるから睨むな」

 さてと、これからどうしよう?また樵をするの?それとも、プロトティタンのデータ取りかな?勿論、何度でも乗る所存だよ。凄く、楽しいし。大きなロボが自分の思い通りに動くって、没入型のVRゲームは未だに少ないし出来も悪いしね。操作の仕方はもう少し改善した方が良いかも。動作の関連付けとかね。そうすればもっと機器関連とかは、少なくて済むと思うしさ。まぁ、この粗削りさもプロトタイプの醍醐味かな。

『おぅ、そこのねぇちゃん。あんた召喚魔術師だったんだなぁ』

「まだ師じゃなくて士だけどね。それに士にさえ至ってない気がするし」

『そうなのかい。そうだ、何なら俺と契約しねぇか?』

「え?良いの?てか一番の傷を与えた張本人だよ。俺は」

『もう気にしてねぇよ。治してもらっていることだしなぁ。まっそれに寝んのも飽きたところさ。お前さんが乗って、攻撃してきたもんを造るところだぁ、面白そうじゃねぇかい?』

 そんなにあっさりと契約できるとは、今日は良い日だな!まぁ、白蓮が一瞬でも顔を顰めたから、難易度的には高いのかも。それで恩を返す的な。むしろ仇だけど。

「うん!ありがとう。何かをしてあげられないかも知れないけど、本当に良いの?」

『勿論さぁ』

「じゃあ、いくよ。共に歩むならば手を握ろう 汝が力を貸すならば 我も汝の力とならん ここに誓約は結ばれた【召喚術・契約:契約の刻印】。あ、一つ良い?」

『早速なんだい?』

「その巨体を小さく出来ないかな?」

『ん?この体か?小さくなるぐらいしか、出来ねぇけどな』

 あ、出来るんだ。送還先に十七畳程の部屋があるけど、そこで治療してほしいからさ。巨体だと何かと不便だろうし。

「それでも、有り難いものさ。送還するときに、送る場所をそっちが選べるらしいんだけど、何か狭いって聞いていたからね」

『そぅなのかい。おおぅ、効くなぁ。治ってる感じがするぜぇ』

「ふふ、それは良かった。では新しい治療法を試しても」

「あ、そっからは送還先でしてくれない?作業を再開するから」

『応ともさぁ』

「分かった」

 何で不服そうなんだよ。最初は渋々やりました雰囲気を醸し出してたのに。まぁ、やってくれるなら有り難いけど。んじゃ送還送還っと。

「じゃあ又、力を貸してほしいときに。あ、名前は要る?」

『今は要らねぇな。次までに考えてくれれば良いぜぇ。それじゃあな!』

「フフフ、治験が出来る」

「召喚の門よ 閉じろ【召喚術・送還:タイタンタートル】、【召喚術・送還:アスクレピオスの蛇】」

 治験ってお前、新しい仲間に試すなよ。病状が悪化したらどうするんだよ。調べても出てこない感じになったらお手上げだぞ?まぁ、クラン仲間に現実で本職が医療関係だったら、ワンちゃんあるかもしれないけど。

 ま、まぁ治してくれれば良いんだけどね。さて、作業を再開しなきゃなぁ。不知火と藍紗だけ残して後、って言うか東雲しか残ってないや。東雲は…今のところ乗らないから帰しとこうか。今はプロトティタンに乗ってるわけだし。

 あ、名前を決めとかないと。それも二つ。ぬー何にしよう。プロトティタン…片仮名の方が格好はつくかな?だったら、鴉狐とか龍人族、召喚術の自分に関係のあるやつから取ろうか。思い付かないし。英語だとクロウフォックスにドラゴニュート、サモニング、ティタンは巨神でプロトタイプは試作型。おぅ、頭がこんがらがる。名前を作るの苦手なんだよね。だから基本使い回しだし。クロウドラゴサモン、んん?ドラゴクロウサモン、ヌヌヌ!

 はっ!影に染まったからそっち方面でも良いかも。侵食はイロージョンで侵すはインベイドか。響きは良いけどねぇ。…決めた、イロージョンとインベイドを合わせてイローベイジョン、渾名はロインだ。うむ、中々良い名前では?

 この調子でタイタンタートルも決めとこうか。丘の様に大きな亀から、巨亀(きょき)からの玉樹(ぎょくき)からの玉樹(たまき)から(たまき)とか?女の子っぽいな。他は…陸亀だから理久樹(りくき)?だったら環の方が良いかも。環だけだと物足りないけど思いつかねぇや。よし、決定!異論は認めねぇ。

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