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汚穢  作者: ロベストラ
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睾丸の滝登り

人は何かしらの能力を持つ人を評したがる。

おそらく、自分とは相容れない存在に対する恐怖心から、

自身の既知の範疇に収めて安心したいといった感情が働くのだろう。

だとすれば、能力がある人間は人格も兼ね備えていると思いたがるのもうなずける。

影響力のある存在が邪悪な心の持ち主だとしたら……小心者はおちおち夜も眠れないだろうし、

日々頭の片隅を巣くう恐怖心に苛まれることになる。


実際、各国の英雄譚に先述したような私のみみっちいエピソードは垣間見れない。

この件に関しても、団体が隠蔽し秘匿としたので、

世間に知れ渡ることもなかったし、ベストセラーとなった私の自伝(とされる創作)

「チヒロー神の力を持つ少女はどのように産まれ、我々に対して何を思うかー」

にももちろん記載されることはなかった。

余談だがこの本の表紙のスチール撮影の際に、

不用意に臀部へと手をまわしてきたカメラマンの睾丸をせり上げて両目から吐き出させた。

能力を知った上でのこれだ。馬鹿はなによりも恐ろしい。


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