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ブラッディ・モスキート  作者: Mr.ゴエモン
作戦開始2
90/205

階段

 釘戦車の改良を考えている三船を眺める女性陣。

 そこへ、別の声が聞こえてきた。


 「いたいた嵐子、他の皆も!」

 「あっ辰馬!」


 今いる警察署に身を寄せいるメンバーのリーダー、桜島辰馬だ。


 「どうしたんだい辰馬?」

 「なに脱出への最終確認みたいなものをするから、全員集まってほしいんだ!」

 「分かった。何処に行けばいい?」

 「3階の食堂だ。そこなら、広いから全員入れる。」


 今いる警察署の3階には、署員用の食堂かある。

 最も今は、署員の食堂としては使われてはいない。ここに身を寄せいる者達が、自信達で調達した食糧を保管し、食べる時に使われているので、完全に彼等専用の食堂と化しているのだ。


 「食堂だね。了解したよ!」

 「それじゃあ、三十分後に集合って事で頼む!他の奴らには、一通り声かけてあるからな!」

 「アイよ!」

 「じゃあな、俺は先に行ってるぜ!」


 そう言うと辰馬は、階段を上がっていった。

 それを見送り、


 「ツー訳だから、アタイ等も3階の食堂に行こうか⁉」

 「はい!」

 「ほら鹿川とおっさんも行くよ!」

 「おっおう!」

 「おっ、おっさんって…」


 釘戦車に意識をやっていた三船と鹿川も、嵐子に言われ腰を上げ、食堂に向かい始めた。

 続いて嵐子達も移動しかけた。が、有希子が反対の方へ動き出した。


 「有希子ちゃん!」


 カエデが有希子を目で追うと、有希子は御子柴と村雲の元へと行っていた。気付けば登紀子も、有希子の後を追う様に、彼等の方へと向かっていた。


 「村雲さん、階段上がれそうですか?何ならお手伝いしますよ!?」

 「ありがとう有希子ちゃん!電気が無いからエレベーター使えないからね、助かるわよ!」


 御子柴が例を言い、

 

 「あたしも手伝うよ!」


 登紀子も名乗りを上げた。

 その光景を見て、


 「なるほどね、流石は有希子ちゃん!」

 「ホント、サッサと上に行っちまった、薄情な奴らとは大違いだね!」

  

 嵐子が軽く毒づいた。

 その頃、


 「「ハクシュン!!」」


 既に、2階と3階の間の踊り場まで来ていた三船と鹿川は、同士にくしゃみをしていた。


 「カゼか⁉」

 「コレから脱出って時に…」


 と、ボヤいていた。が、それはまた別の話。

 場面は戻り、


 「それじゃあ、ゆっくり登って下さい。」

 「あぁ、すまないね君達…」


 村雲が有希子達に介助され、階段を登り始めてた。

 申し訳無さ気な村雲。それに対して、


 「それは言わない約束したでしょ!」


 と、返す登紀子。


 「何時そんな約束したのよ、登紀子?」

 「いや実際はしてないけど…こういう時のお決まりのセリフでしょ⁉」

 「時代劇みたいね!」

 「ははは」


 和やかな雰囲気になっいた。

 それを見ながら、


 「本当に仲良い姉妹ね、あの子達!」

 「確かに、世の中には遺産欲しさに兄弟で殺し合いするような連中もいるっての。骨肉の争いしてる奴らには、爪の垢を煎じての増してやりたいよ!」

 「爪の垢って、アナタもなかなか古風なこと言うのね!」

 「古風…かい…」


 と、下の方で御子柴と、村雲の車椅子を運んでいる嵐子が、他愛のない会話をしている。

 そうしている間に、目的の食堂に到着した。

 中に入ると、殆どの人達が既に集まっていた。


 「あたし達が最後かしら…」

 「おーいカエデ!こっちだこっち!」

 「あっ、走、よっちゃん!」


 カエデの幼馴染みの走と正一は既に来ていた。近くには、大石や近松等もいる。

 カエデと新堂姉妹は走達の側の席に座った。

 机の上には、クッキー等の菓子が盛られた皿がアチラコチラに置かれていた。


 「どうぞ新堂さん、冬樹さん!」


 大石がお茶の入った紙コップを姉妹とカエデに配った。


 「あっ、ありがとうございます大石さん!」

 「サンキュー!」

 「ありがと!」


 お礼を言う3人。

 それからまもなく。


 「それじゃあまぁ、一先ず、適当に菓子でも摘みながらでいいんで、話を聞いてくれ!」

  

 と、高倉等・桜島達といった、地下と警察署、それぞれのリーダー達が一同の前に集った。

 脱出に向けての最終確認の説明が始まった。


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