作戦説明
そうこうしている内に、集合時間になった。地下に住む人々の殆どが集まっている。
走達3人、新堂姉妹、高倉や三船等リーダー格達、ブライアン、紫苑、そしてウォーミングアップ(筋トレ)を終え汗だくの剣持・大石・近松、その他大勢。
「皆集まったようだな。それでは作戦を説明する!」
高倉が皆の前に立ち、何処からともなく持ってきたホワイトボードに、マーカーで何かを書き始めた。
それはさながら、学校の授業の様だった。
そして、作戦を説明が始まった。
「ここが今、我々のいる大阪難波だ。そしてここに高速道路「阪神一号環状線」がある。これを利用する!」
阪神高速1号環状線(はんしんこうそく1ごうかんじょうせん)は、大阪府大阪市都心部を環状的に繋ぐ阪神高速道路の路線である。
北から南にかけて、路線延長は約10.3 kmに及ぶ。
1964年〜1967年にかけて建造された。
阪神高速道路の各路線を連絡する役割を担っている路線で、路線内は右回りの一方通行となっている。
この高速道路が作戦の肝となっている。
高倉達が考えた作戦を簡単に纏めると、バスの様な車に3班位に別れて乗る。そして阪神一号環状線で北上して行き、そのまま兵庫に入る。
といった感じだ。
現在地から兵庫までは、その高速道路を使えば1時間程で行ける距離にある。
今いる大阪難波から他県へは、この高速を使えば1時間程で行ける距離にある兵庫が1番近いので、兵庫を目的地としたのだ。
説明が終わると、
「質問はあるかね?」
と、高倉が聞いてきた。
それに対し、正一がいの一番に手を上げた。
「肝心のバスの様な車って、何処にあるんですか?」
「抜かりはないよ!詳しい説明は、彼からしてもらおう。」
そう言うと、高倉はトランシーバーを取り出し、皆の前に置いた。
「!それって、確か…」
そのトランシーバーにその場にいる何人かは見覚えがあった。
そうこうしてたら、トランシーバーが、ガーガー音を立てた後、聞き覚えのある声を放った。
「あ~あ~、もしもし!聞こえてるか⁉」
「その声は、辰馬さんか⁉」
「そっちこそ、その声は山口だな⁉久しいな!」
「えぇ、全く!」
声の主は、武器を求め訪れた警察署で出会った男、桜島辰馬その人であった。
トランシーバー越しとはいえ、辰馬とはこの地下アジトで別れて以来である。
「あたいもいるよ!」
「あっ、今度は鬼童町さん!」
今度は正一が叫んだ。
「良かった、お二人共ご無事なようですね!」
「ああ、ここには居ないが、妹の巳兎も、他の奴等も元気だぞ!」
「それは何よりだ!いやそれよりも…」
「分かってら!車の事だろ⁉」
「そうそう、バスの様な車なんてあるんですか?」
「心配すんな!すでに用意は出来てるよ!」
辰馬の自身に溢れた声にその場に、オーと言う声が響いた。
「そっちと俺等全員が、十分乗れる分はあるぜ!」
「ガソリンも満タンにしてあるよ!」
「それはスゲーな!」
「ああ、でもその車ってどんなやつなんです?近くに乗り捨てられてた市バスか何かで?」
正一が質問した。そもそも、バスと断定せず、バスの様な車と言う言い回しに疑問を感じていた。
「あぁ…それは…まぁ見てのお楽しみだ!」
「お楽しみって…」
「安心しろ!普通の車より頑丈な作りになってるやつだ!」
「頑丈な作り…」
その言葉に正一は一抹の不安感じた。
「まさか…」
「まあ兎に角、大船に乗った気でいてくれ!って、船じゃなくて車だがな…それじゃあ、次会う時は地上でな!」
それを最後に通信は切れた。
「まあそんな感じでだ!彼等と一致団結し、この地獄から脱出するんだ!作戦開始は昼の1時間からだ!」
「それまで各自、準備を整えておくように!」
それでその場は一時解散し、各自が身支度を整える時間となった。
腹ごしらえする者、武器に使う者の手入れをする者、仲間同士士気を高め合う者等、様々だ。
そんな中、走達は、
「いよいよ始まるんだな…」
「あぁ…」
「あたし心臓がバクバクいってるわよ!」
「カエデ!この段階でバクバクいってたら、本番までもたねーぞ!まぁ、無理はないがな…」
「緊張しない方がおかしいからな…」
「兎に角だ!」
そう言うと、走は近くに立て掛けてあったスコップを手に取り、構えてみせた。
「皆で生きて帰るぞ!いいな2人共!」
「ああ!」
「勿論よ!」
3人は改めて、決意を新たにしたのだった。
これから先、ますます話に無理が出てくると思いますが、温かい目で見ててください。




